イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第522回
万科企業

一方、万科企業に対しての評価は
私自身その時はまだ低かったのです。
ですが企業成長では上海陸家嘴開発と同じく伸びていました。
私自身は1999年に同社株を購入しましたが
(私の出版本、「中国株で1億円儲けた!」にも書いてあります。)
企業の成長にも期待をしていましたが、
株価でも大きく下がっていたことが購入のきっかけでした。
企業の伸びへの期待という面もありましたが
株価でも割り安値圏内だったのです。

私が万科企業に対しての評価が大きく変わったのが、
2001年利益が出なかった小売チェーン店部門の株式を
華潤グループに譲渡し不動産業に集中した時点からです。
2001年に深セン市にある万科企業の本社に訪ねたときに
深セン市内の開発物件を見せてもらったのですが、
日本では考えられないほど広大な土地を住宅用に開発していました。
万科企業は上海や北京でも開発を行い業績でも伸びています。
2001年から2004年までの売上げでの業績推移を見てみます。

業績推移
売上高(百万人民元)
04年12月 03年12月 02年12月 01年12月
売上高 7,667.23 6,380.06 4,574.36 4,455.06
前年同期比 +20.2% +39.5% +2.7% +15.0%

万科企業は無償株でも
1999年に1割、2002年に10割、2003年に5割、2004年に5割無償
と業績の伸びとともに発行しています。
1999年から2004年までの無償株での株数では
4.95倍に増えています。
上海陸家嘴開発は
あくまでも上海を中心に開発を行っているのに対して、
万科企業は中国全土をターゲットに開発を行っています。

最初の投資では上海陸家嘴開発に期待していました。
ですが結果には伴ってきていません。
今後の業績の伸びでは万科企業に軍配が上がります。
また上海陸家嘴開発は優良企業の中には入りますが、
成長性に欠けるということが現在の状況です。
一方万科企業は不動産企業としては
最初は大きな期待はしていなかったのですが、
現在は優良企業として期待されています。
立場が逆転してきました。
このように時代によって企業の成長性も変わってきます。
投資では企業の将来性を見ていく必要があります。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年6月7日(火)

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