イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第467回
温家宝首相発言問題

温家宝首相は人民元切り上げ問題で
「意表を突く形になる」と発表。
中国国務院の温家宝首相は3月14日に開かれた
第10期全国人民代表大会(全人代)第3回会議の記者会見場で、
人民元相場の改革に対する質問で
「この作業をめぐる案を制定している最中で
いつ打ち出されるかは、意表を突いたものになるだろう」
と述べました。

温家宝首相は、中国の為替レート改革、
あるいは人民元の切り上げが、
はたして中国経済および中国企業にどんな影響をもたらすのか、
また周辺諸国および世界全体にどんな影響を及ぼすのか、
問題は非常に大きいと指摘し、
また
「率直に言って、一部の人は
人民元の切り上げを強く要求しているが、
人民元切り上げ後もたらされる問題について
完全に理解しているとは言えない」
とも述べています。

中国政府は今まで中国は人民元切り上げ問題に関しては
一貫して否定してきました。
ですが、今回為替制度改革でも改革案を検討しており、
実施時期はわからないが
行なわれる可能性があることを示唆しました。

中国は銀行の不良債権を片付け
4大国有銀行を上場させた後に
為替制度改革を行ってくると思っていましたが、
時期は早まる可能性があります。

ですがこのような意見が出てくることは予想されていたことです。
中国の2004年貿易予想総額では
1位がアメリカ、2位ドイツ、3位中国、
そして4位が日本となっています。

中国は所得が低くても人口が約13億人ですから
貿易総額で見たら大きくなっていきます。
では中国の為替レート改革はいつごろあるのでしょうか。

私自身は2008年北京オリンピック前の
2007年前後がひとつの目安ではないかと思っておりました。
2007年前後といっても今年はもう2005年3月ですから
期間としては1年と9ヶ月間しかありません。
ですから近々おきてもおかしくはない段階です。
ですが現実的にはまだ早い段階だと思っています。
それは次の表明にも現れています。

同時に中国が現在進めているのは、
為替制度改革に堅固な基礎を樹立するためのもので、
第1は、マクロ経済の安定および発展の維持。
第2は金融の健全な運行の維持であり、
中国は外貨管理分野において、
すでに一連の開放措置を取ったと指摘しています。

ですからこの点ではすぐに発動されてもおかしくはありません。
ですが、中国人民銀行の周小川総裁の話から見ますと
そうはいえません。

<次回に続く>



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2005年3月22日(火)

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