イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第446回
赤字国と経済成長

今回ユーロが強くなった背景には
アメリカが貿易(経常)赤字と財政赤字で
双子の赤字となっている為にアメリカドルは安くなり、
代わりにユーロが買われ高くなっています。
このような関係でユーロ導入国のフランスでも恩恵を受けています。
日本円も100円台という円高になっているのはこの影響があります。
このような流れから見たなら
中国の元は中国の国が発展していく限りは
兌換後高くなっていく通貨であることが分かります。

ではユーロが高くなったことで
フランスという国はどのような恩恵を受けたのでしょうか。
ユーロ導入前は商品の価格は安かったと言っていました。
ですがユーロ導入後は商品の価格が高くなったと感じています。
私自身もフランスフランのときより
物価の値上がり感では50%前後は上がっているように感じています。
現在フランスのショッピングセンターでは
商品にユーロとフランスフランで価格が表示してあります。
ユーロに慣れるまでということですので
あと数年間は二重価格で表示されそうです。
私が滞在したホテル近くのショッピングセンターで
商品の値段から見ますと、野菜が1.60ユーロで
同じものがフランスフランでは10.50フランでした。
(日本円で約216円)
肉が5.02ユーロで32.93フラン(日本円で約678円)、
ケーキが3.95ユーロで25.90フランでした。(日本円で約533円)
(1995年2月現在)
<現在フランスフランは市場では使われていません。>

またフランスに来たときには外食もしますが、
部屋でのんびりしたいときには
いろいろな食材を購入し部屋でのんびりとくつろぎます。
冬でしたら食材の中に牡蠣があります。
街の中でレストランの外で
生牡蠣を売っているお店も多くありますので
その場で開いてもらい購入します。
今回も牡蠣を購入したのですが、やはり値段は高くなっていました。
牡蠣を2ダース(何種類か混ぜて)購入して値段は約50ユーロです。
日本円で約6750円ですが、
チップを入れると約7500円程度になります。
5年位前なら同じレベルの牡蠣は3000円程度でした。
(私自身一人で2ダースの牡蠣を食べるのではありません。
 何名かで会話を楽しみながらの会食です。)

ではこのようにユーロが導入されたことで
いったい誰が得をしているのでしょうか。
物価も上がりました。
一般市民の感覚としては
物価が上がった分生活でも苦しくなってきたといっています。
ですがフランスのパリは世界一の観光国ですから
お店を経営しているような人達にとってはうれしいことです。
またフランス人が逆にビジネスや観光で海外に出かけるときには
ユーロ高で旅行費が安くなっていますので恩恵を受けます。

パリで高級ブランド宝飾店にて、
お客さんで多い国はどこかと聞きますと日本人も多いですが、
ロシアや香港からの旅行者が多いといっていました。
では中国人はと聞きますと、
全くというほど見かけないということでした。

日本でも海外旅行者が増えたのは
日本という国の発展と共に日本人の懐が豊かになったことや、
日本の通貨(円)が値上がりして
旅行代金も下がった為で
今では1年間に1000万人以上が
ビジネスや旅行で海外に出ています。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年2月21日(月)

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