イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第393回
海の波の高さ

このような出来事での投資期間として見ていくのは
約1年間程度です。
2003年はSARSや鳥インフルエンザの時期がそうでした。
2004年は中国政府の一部の業種への政策指導での下げの時でした。
このような事件や政策でも
何か出て株価でも安くなりそうなときには
暫く様子を見て
底値がいつになるのかが最大の関心ごとになってきます。
ですから内容的には1年間前後で見れる期間での投資範囲で
如何に売るか、買っていくかを見ていけば済みます。

ですが、実際に見ていかなくてはいけないのは
このようなことでは実はありません。
これは海を見たときに例えれば
山の上にいて現在の海の波がこのまま穏(おだ)やかでいるのか、
または今後波が高くなっていくのかを知る段階です。
ですから1年、2年程度でしたら
このような投資方法でも通用します。
ですが、実際の海では穏やかな日もあれば
嵐、または台風が来て暴風雨に成る事だってあります。
中国株式市場でいえば
現在の上げ下げの株価指数では今は小波程度です。
一例をあげてみれば北京オリンピック、元兌換問題で
中国株式市場では大きく上がってくる可能性があるのです。
それは今回のような小波ではなく
大きなうねりが入った大波です。
そのような時には中国株は
企業業績云々ではなく、中国企業だというだけで
株価が暴騰していく場合が考えられるのです。
このようなことも考えて中国株投資を考えておく必要があります。

また株価指数でも2000年以前は大きく変動してきましたが、
現在では変動幅は少なくなってきました。
特に1997年は香港が中国に返還された時期と、
タイから始まったアジア通貨危機で暴落し、
私自身の資産でも
3000万程度が1000万程度にまで落ち込んだのですから
普通だったら落ち込むでしょうが、
私自身は本当の中国株の購入時期が来たことを直感していました。
理由は簡単です。
中国の企業の業績ではなく、通貨の上での危機だったからです。
私自身はそれからの1999年までは
香港、中国株が上昇しなかった為に
中国株を安く購入できましたので、
それが2001年の中国株暴騰で資産にできた要因のひとつでした。

ですが、今後香港、中国株式市場に対しては
大きく指数でも下がっていく可能性は少なくなってきています。
なぜかといいますと
2000年以前は中国企業で
国際的に通用する企業が少なかったのです。
ですが、世界の企業と戦っていくという国の政策と共に、
実際強くなってきている業種が多く出てきていることで
中国企業自身が体力をつけてきています。

ですから今後は中国の株価が暴落する時には
企業自身の問題は限られた企業にしかでてこないでしょう。
むしろ貿易問題のような外交政策での軋轢が問題視されてきます。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ

2004年12月9日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ