| 第390回投資家心理
 ここまでの日本の投資家の動きをまとめてみますと、今年年初に投資した投資家は
 中国株に関しては高値掴みをしています。
 今年、中間時期に売却した投資家は
 安く売ってしまっていますので、
 当然利益ではなく損益となります。
 残念ながら多くの日本の投資家の方はここで売却していますので
 「損をした」という印象で
 中国株に対しては臆病になっています。
 では今年にはいって今までの2004年度のH株指数から見てみます。8月にH株指数が4000ポイントを割った後
 株価指数では上がってきています。
 12月現在のH株指数では
 5000ポイント程度ですので
 8月から比べますと現在指数では25%前後の上昇になっています。
 今年のH株指数では5月に安値3500ポイント程度でした。
 ですから現時点の指数は
 実は5月から40%強の上昇になっています。
 ですが、このことはいまは話題にはなっていません。何故でしょうか。
 1月の高値5440.75ポイントから40%上昇するのには株価指数でも7617.05ポイントまで上昇しないとなりません。
 もし1月から7617.05ポイントまで上昇していたなら
 日本の投資家の中でも中国株ブームになっていたでしょう。
 それだけ利益が出た可能性が大きかったですから、
 投資家は利益がでて初めて実感しますし
 再度投資資金に回すか、利益を確定してしまうかしないと
 納得が行きません。
 また、一度投資でマイナスになると再度投資をしていく気持ちが失せてしまいますので
 なかなか手が出せません。
 ですが現在投資できるかどうかを見たときに現実の企業決算から判断していけば
 用意の今後の企業業績が判断できます。
 また、日本の企業でも
 中国からの特需があって収益が向上している実情からも
 投資判断していくことができます。
 2004年第一四半期、中間期の企業の業績は業種によっても違いますが、
 優良企業に関しては増収増益になっています。
 また、業種では電力のように
 原材料価格高騰(石炭、石油)で
 売上が伸びても収益が伸びない企業もありました。
 ですが、その分株価でも安くなっていました。
 ですから長期で考えた時には
 業種でも安く購入できる時期でもあったのです。
 電力業界では原材料価格高騰になった後に
 原材料の確保に努めてきました。
 今後また原材料価格が取りだたされるようになった時には
 今度は原材料に関しては手当てができていますので
 そう大きく収益が落ちることはなくなります。
 つまり、今回の出来事で一時的に収益が落ちても将来は回復していきます。
 このような時、株価でも大きく下がったときには
 そのような業種には
 実は株価でも安く投資できた時期なのです。
 <次回に続く> |