イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第367回
超大現代農業 2004年本決算から

中国企業では12月決算が多いのですが、
超大現代農業(コード:0682)の本決算は
12月ではなく、6月末です。

2004年6月期本決算から
売上高 --- 18億6175万8000元 前年同期比 +25.35%
純利益 --- 9億9675万4000元 前年同期比 +37.46%
EPS --- 0.46元 前年同期比 +27.78%
配当 --- 0.08香港ドル
権利落日 --- 11月17日

同社は中国で有機栽培農業、牧畜管理業を手がけている企業で
野菜・果物の販売が売り上げの9割を占めています。
また、スーパーマーケット店舗も運営している企業です。
成長率の高い都市部を中心に
農業用地や生産拠点を拡充していて、
小売店舗網も拡大させていく予定です。

中国市場では超大現代農業は作物の地域別売上高で
国内販売が7割を占めるまでに成長しています。
同社が発展していくには
今後の3〜7年間の投資が重要であると見ています。
今後は乳製品市場にも参入していきます。

2003年12月中間期決算
売上高 --- 8億5839万人民元 前年比 31.84%増
純利益 --- 4億255万人民元 前年比 47.51%増
EPS --- 0.2092人民元

超大現代農業は民間企業で
一時は同社への会計疑惑が出て株価が急落しました。
一時は0.60香港ドル前後まで下がっていますが
その後株価は反発し、現在に至っています。
同社の株価は現在PERで6倍程度ですから高くはありません。
同社は民間企業という事で株価は割安感が続いています。
今後も暫くは株価では大きく上がっていかない可能性があります。
同社は民間企業ながら特殊な業種です。
超大現代農業=農業というイメージです。

同社は中国市場では農業分野では
今後もトップを維持していく可能性が大きい企業です。
このような業種には
他の企業が参入しようとしてもしにくい分野です。
また利益でも魅力的だとしても
すぐに他の企業が参入し、事業が展開できる訳ではありません。
今期は一株利益に対して配当金が0.08香港ドルでしたので
現在の株価2.50香港ドル近辺では
配当利回りで約3%程度で
今回の配当金では大きな魅力はありません。

同社は今後数年後は事業拡大を行い事業規模を拡大して行きます。
ですから配当金でも大きな期待はしないほうがいいと思います。
ですが、同社のような企業が事業で成熟期を迎えたときには
配当金のほうに利益を回してくる可能性があります。
その時には利回りでは上がっていきます。
「同社が発展していくには今後の3〜7年間の投資が重要である」
と、言っているように
2010年まで同社がどこまで市場シェアーを伸ばしていけるかが
大きなポイントです。
もちろん中国ではトップ企業ですが、
事業でも手を休めていくような企業では投資はできません。
今の現状は投資(発展していく)できる環境の中にいます。
株価でも大きく急落した時には投資を検討できる企業です。
他に業種が参入できない特殊な企業で、
今後伸びていけるようであれば
投資を検討できる企業に入ります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年11月3日(水)

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