第329回
政府の政策と変更
中国政府は中国経済でインフレ懸念が出てきたため
鉄鋼やセメント、不動産企業に対して規制を掛け
インフレを抑えようとしました。
また銀行に関しても
企業への貸し出しには一定の枠をはめてきました。
このため一部ではインフレ懸念は薄れましたが
まだ万全とはいえません。
また、経済発展しようとしてもできない国が多くあります。
そのような国にとっては中国の経済発展はうらやましい限りです。
中国では発展する速度を落として
長期的に安定した成長を目指しています。
今後も中国政府としては
経済成長に合わせていろいろな政策を行ってくるでしょう。
中国では株式市場自身成熟しているわけではありません。
日本やアメリカのように
海外の投資家が自由に投資できる段階には程遠いといえます。
中国企業には中国本土A株市場と
他の市場に同時上場している企業も多くあります。
上海B株企業、シンセンB株企業の中には
中国本土A株市場に同時上場している企業も多くあります。
また、香港H株企業の中にも
中国本土A株市場に同時上場している企業も多くあるのが
中国株式市場の実態です。
中国本土A株市場にしても
現在はQFII(海外指定機関投資家)で認められた機関投資家以外、
海外の一般投資家はA株市場上場企業の株は購入できません。
A株市場の企業の株を海外の投資家が購入できるようになるには
まだ解決しなければならない問題が多くあります。
元兌換問題もそうですし、
法律でもまだ基礎が固まっている状態ではありません。
A株市場の企業の株を
海外の投資家が購入できるようになるまでには
相当の時間がかかりそうです。
これを中国の成長と株式市場の関係で見てみますと
見えてくるものがあります。
このような混沌とした国の株式市場は
海外の機関投資家にとってはまだまだ参加しにくい状況ですから、
まとまった金額で何十兆円規模の
お金が入ってくる状態ではありません。
ですから株式市場の売買代金の商いでも
香港市場は別としても
中国本土の上海B株企業、シンセンB株企業には
まとまった金額での投資資金が大量に入ってきてはいません。
また、中国本土の株式市場には
今後中国政府の金利引き上げ懸念等が出てきています。
株価の上でも最近では
安値を付けている企業が多く見受けられる状態となっています。
PER(一株利益)で見ても中国B株本土企業の中には
安くなっている企業も出てきています。
投資の面から見たときには投資妙味が出てきている段階です。
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