イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第301回
経済での実力(購買力換算でのGDP)

中国は物価の価格差を調整した後の
購買力平価で計算したGDP(国内総生産)で見たときには
中国はアメリカに続く第2位につけています。
この計算は世界銀行が物価の内外価格差を反映させ
生活実感により近い経済での実力を比較させる目的で
推計したものです。
(内外価格差を調整した名目GDP)
アメリカの名目GDPは世界でトップで
約11兆ドル近くとなっています。
2位は中国で3位が日本となっています。
2003年の名目GDPは日本が3兆5825億ドルでしたが、
中国が2倍近くの6兆4358億ドルとなっています。

またインドを見ますと
インドは3兆962億ドルと日本に迫ってきています。
最近10年間の先進国のGDP平均伸び率は約3%程度でした。
ですが中国では10.9%の伸び、
インドでも8.1%の伸びと大きく伸びてきています。
インドは中国の伸びには及ばないものの確実に伸びているのです。
この点でもインドが日本を抜いていくのは時間の問題でしょう。
この成長の背景には中国、インドでの
人口の多さも大きな要因ですが、
実際は発展途上国であるだけに
国としても成長できる分野が多く残っていることもあげられます。

「奢る平家は久しからず」、ではないですが、
何時までも頂点にいると思っている間に周りの状況が変わってきて
追い落とされる立場になる時があります。
日本がアメリカに続いて2位だと思っていた間に
ほかの国に追い抜かれていっています。
こんなときには何時までも
過去の名誉や実績ににこだわっていてはだめです。
また追い抜いていく国に対して文句を言っても始まりません。

逆に成長できる国にビジネスなり株式投資でも
チャンスがあるかどうかを見つけていく方が大事です。
それが賢い選択(方法)です。
実際日本でも多くの企業が生き残りをかけて
中国に進出をしていっているのは賢い選択です。
株式投資でも成長していく国に投資していくのが賢い投資方法です。

*購買力平価とは
各国の物価水準の違いを調整する通貨換算レートとして、
国連やOECD(経済協力開発機構)で考案されました。
調査毎の対象品目や品目数の違いで
計算方法においても問題点がありますが、
重要な指標として現在使われています。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年8月3日(火)

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