第271回
株価の底値
株価が下がっているときには
それなりの理由がありますので
いくら株価が安いからといって投資する気になりません。
同社が今後成長できると判断していた
投資家にとっては下がったときが最大の購入時期なのですが。
ですから同社株が急落する前に
投資家自身が購入する意思を持っていたときには
株価の急落後は投資を検討できると思います。
たとえば東方航空でしたら
・同社は倒産する可能性の高い企業なのか、
・中国市場では航空企業は今後発展していける業種か、
・国の政策としてどこまで航空業界を重要視しているのか、
・現在の株価急落の原因は何なのか、
・その原因は同社に対してどの程度のダメージを与えるのか、
・将来の成長性で業種での優位性、
企業としてどのくらい伸びることが出来そうか、
等を考えますと、その企業の立場がわかりますから、
それでも投資できると判断したときには
投資を考えてもいいと思います。
もう一度東方航空の最高値最安値を見ます。
東方航空の最高値 3.47香港ドル 1997年8月
東方航空の最安値 0.31香港ドル 1998年9月
東方航空の株価が高値から下がって半値になった株価は
約1.7香港ドルです。
また、三分の一以下になった株価が1香港ドルです。
この時点で東方航空の株価が
十分に下がったと思って
同社株を購入したとしても
ここからさらに下がっていき、
例え1香港ドルの半分の0.5香港ドルで購入したとしても
最安値まではその株価から約40%近く下がっています。
ですから0.5香港ドルで購入して安い買い物をしたと思っても、
それ以上に下がったときには
同社株に対して長期的な視点で業種の伸び、
企業の成長性を合わせて投資を考えていないと
あわてて狼狽売りをしてしまい結局損をしてしまいます。
ですが長期投資で同社を見ている投資家であれば
株価が下がったときには
なお安く購入できることが出来るようになった、
と考えることができます。
投資家にとって株価での底値など当てることが出来ません。
投資家心理が市場の株価変動に作用し、
その流れの中でみたら後で下値がその部分であった、
ということでわかるものです。
わかることは
現在株価が安くなっているのか上がっているのかぐらいです。
このような時にはどう投資をしていったらいいのでしょうか。
例えば東方航空という企業に
どうしても投資をしたいと思っていたとします。
このようなときの投資の仕方としては
手持ち資金をどのくらい1回で投資していくかが大事です。
このような時には多くの金額で購入してはいけません。
あくまでも小額での購入になります。
たとえば手持ちで30万円あったとしても
10万円ずつ3回に分けて投資する位で丁度いいでしょう。
今の時代に必要とされる業種の企業でしたら
上がっていく可能性が大きいものです。
東方航空の場合でしたら
最高値の3.47香港ドルの半分の約1.7香港ドルで10万円。
三分の一以下になった株価で1香港ドルで10万円。
1香港ドルの半分の0.5香港ドルで10万円。
といった具合です。
ですがこれは過去からみた判断ですから
実際にできるかどうかといったら難しいことです。
ですが本当に投資したい企業でしたら
このくらいのことを覚悟して
投資を考えた方が良いと思います。
東方航空を例にあげましたが、ほかの企業の場合でも同じです。
投資したい企業が何らかの理由で急落したときには
その原因を突き止めて
投資出来るかどうか判断していくことです。
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