イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第179回
鳥インフルエンザ

中国の広西チワン族自治区南寧市で
中国初の鳥インフルエンザが発生し、
その後、2月4日までに
中国農業省は広東省での感染を確認するとともに
新たに七ヶ所で感染の疑いがあると報告しました。
中国の感染地区は疑いのあるところを含めると
12の省、自治区、直轄市で21ヶ所に広がっています。
鳥インフルエンザはベトナム、タイ、インドネシアで確認され、
鳥インフルエンザで感染者が死亡してもいます。
鳥インフルエンザにかかったのは最初はニワトリでした。
これが、まさかニワトリの病気が
アヒルに感染するとは思っていませんでした。
アメリカではBSE(狂牛病)の牛が確認されて
アメリカからの肉は現在輸入禁止になっています。

病気といっても色々ありますが、
ここでは病気と投資の関係を見ていきます。
去年、中国ではSARSが発生し、
世界で始めての新種の病気、ということで
中国経済に与えるダメージを考えて
中国の株価は大きく値下がりしました。
これが昨年4月、5月の株価の値下がりに繋がりました。
(まだ1年経っていません。)

この時は本来どの程度、経済にダメージを与えるのか、
実際の経済の動きを見る前に人間の心理が恐怖心に勝てず、
市場では売りに売りが呼び、
さらに株の売却が出て、
パニック的な売りで株式市場の株価は大きく下げていきました。
ここでは中国という国が何処まで成長できるのか、
中国市場の投資に対する魅力、
株式市場で得れる長期的な利益、等は完全に無視されます。

では、今回の鳥インフルエンザは
中国株式市場にどう影響するのでしょうか。
鳥インフルエンザが起きることは良いことではありませんが、
投資という角度から見て行きます。

株式投資では病気等による事件の時には
投資家の市場心理が今どちらに向いているのか、
経済にどのように影響を与えるのか、
市場参加者の投資家は今どのように思っているのか、
今後どう株価は動いていくのかが大事です。
香港株は昨年の5月から急上昇を始め、
累積上昇はすでに55%にも達しています。
先月には連続上昇10ヶ月を記録し、
1984年の歴代最長上昇記録と並びました。
今年に入り、鳥インフルエンザの流行と、
続々と行われる上場会社による公開情報が行なわれ、
これがマイナス要因となり、
株価上昇は一服し、値下がりしています。

2月半ばから各企業の業績発表が始まってきます。
業績が順調に伸びていれば
再び株価も上昇することも考えられます。

ですが、鳥インフルエンザに関しては、
「人から人への感染を証明する事例」が出始めています。
市場にパニックが発生し、下落する可能性もあります。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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