第154回
長城汽車

長城汽車（コード:2333）は2003年、12月15日に
香港Ｈ株市場に上場しました。
同社は新株人気にのり、
上場するに際しての公募申し込みが670倍となりました。
申込倍率670倍超というのは少し気違いじみています。
申込のときに預ける金額（凍結資金）は1000億香港ドルとなり、
まさに97年のブーム再来か、と噂されました。
1997年の大ブル（強気）マーケット以来、
最も人気を呼んだ新株だといえます。
このように申込倍率がいままでで高かったのは、
1997年に公開募集した
北京エンタープライズ（0392）と
1993年の中国ブームの際に上場した
デンウェイモーター（0203）だけです。
当時、北京エンタープライズの申込倍率は1,200倍、
凍結資金は2,149億ドル。
デンウェイの申込倍率は658倍、
凍結資金額は2,410億ドルに達しました。

<企業概要>
河北省保定市に本社を置き、
ピックアップトラックを主力とする
製造販売の民営自動車メーカーです。
国内小型トラック市場における販売および生産高では
1999年以来４年連続で第一位となっています。
同社は「長城」ブランドのピックアップトラック、
SUV（スポーツ・ユーティリティー・ビークル）を製造販売、
および自動車部品の生産やアフターサービスも行なっています。
国内のピックアップトラック販売台数は、
2002年に10万2000台です。
2003年６月末時点の年間生産能力は
約７万台（軽トラックおよびＳＵＶ）で
現在の市場シェアは国内３位です。
同社の自動車は、国内22省５自治区の250市にある
380以上のディーラーおよび代理店を通じ販売しています。

長城汽車は13.3香港ドルで売り出しましたが、
初値は58％高の21．0香港ドルで寄り付きました。
中国ではマイカー時代に入りました。
今後車の需要は伸びていく事は確かです。
ですが、今後は自動車業界の中で
熾烈な競争も行なわれていきます。
同社のいままでの業績の伸びは順調です。
同業他社と比べて投資を見ていく必要があります。