第153回
中国人民財産保険
2003年、11月と12月に
大型企業と人気企業が香港市場のH株に上場しました。
11月6日には中国人民財産保険(コード:2328)
12月15日、長城汽車(コード:2333)
12月18日、中国人寿保険(コード:2628)
の3社です。
3社の上場時の様子と見通しです。
・中国人民財産保険(PICC、コード:2328)
2003年11月6日 香港H株市場上場
<企業概要>
損害保険会社最大手です。
同社は1949年設立、中国人保控股の傘下企業で
中国の代表的な保険会社です。
幅広い保険商品を中国国内の幅広く販売しており、
中国の損害保険・災害保険での市場シェアは
7割以上となっています。
2003年3月より
傷害保険と医療保険事業取り扱いも開始しています。
北京に本社を構え、2002年末時点の支社数は4351カ所、
自社営業社員は2万6000人、保険外交員(契約営業社員)は
6万5000人にのぼっています。
中国国内では最大の保険販売網となっています。
マイカーやマイホームブームを背景にハイウェー総合保険、
住宅の建物の品質保証保険、
自動車保険証書シリーズと保険商品を開発していきます。
損害保険市場の成長が期待できます。
<業績>
・売上高(mRMB)、純利益(mRMB)、EPS(RMB)
年 |
2000/12 |
2001/12 |
2002/12 |
2003/12予想 |
売上高 |
43,621.00 |
47,949.00 |
50,571.00 |
56,050.46 |
純利益 |
1,042.00 |
1,391.00 |
278.00 |
1,476.13 |
増益率(%) |
0.00 |
33.49 |
-80.01 |
430.98 |
EPS |
0.130 |
0.174 |
0.035 |
0.174 |
|
上場に際し、人民財産保険は30億520万株を売り出しました。
9割が国際機関投資家に、
残る1割が香港の一般投資家に割り当てられる予定でした。
ですが、一般向けの応募倍率が135倍に達しています。
このため、(一般投資家向けの)割当て比率が
当初の10%から50%に引き上げられました。
これで、国際機関投資家向けの売り出し比率は
マイナス40ポイント低下し、50%に低下、
一般投資家向けにも割当て株数が15億260万株となりました。
上場日、11月6日のIPO公募価格(売り出し価格)は
1株1.8香港ドルでしたが、6日の終値は
IPO公募価格を50.00%上回る2.7香港ドルでした。
上場時の応募倍率が135倍だったということと、
上場日の終値が50%の株価上昇だったということで
同社の人気のほどがわかります。
ですが、規制緩和による外資系の参入や競争激化が
今後予想されています。
市場シェアは現在7割ながら、
将来は低下するものと思われますが、
今後も急成長する中国経済の発展の伴い、
中国の保険市場が急拡大していきます。
保険市場の拡大とともに成長が見込めます。
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