イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第133回
陸家嘴金融貿易区開発

上海陸家嘴金融貿易区開発、
事業不動産開発、 (コード:900932)という企業には
思い出があります。
思い出というより、現在進行形といったほうがいいのですが。
なぜなら今も同社の株式を保有しているからです。

私が中国株を1994年に中国株を最初に購入したのが同社でした。
1994年の頃は中国株はまだ一般に知られていない存在でした。
では何故、上海陸家嘴金融貿易区開発という企業に
投資したかといいますと、
その頃、上海市場の上場企業の銘柄数は
今でも多いとはいえないのですが、
さらに上場している企業が少なかったのが実情でした。
その企業の中からの選択ということになり、
中でも中国の将来が左右される、と思われる企業が
上海陸家嘴金融貿易区開発でした。

上海陸家嘴金融貿易区開発は
中国の心臓部の経済、
その中心部の金融区の不動産業者が同社です。
この企業は中国の将来を占う上でも
とても大事な部分を担っています。

もし、ここの開発が失敗した時には
中国の政策は破綻してしまうでしょう。
中国という国が世界の中で認知されないということであり、
未来はありません。
開発の失敗は、中国の崩壊です。
この企業の動向次第で中国の運命が左右されるのです。
成長を見込める、投資対象の企業としては
相手に不足はありません。
中国の成長期待に賭けるなら
同社ははずして通るわけにはいきませんでした。
このような動機とともに
その頃の上海陸家嘴金融貿易区開発の企業業績は順調でした。
ですから同社に対して投資したのですが、
1994年当時は順調だったものの、
その後の同社に関して見てみると
とても順調とはいえませんでした。
数年後の業績は意に反してよくはありませんでした。
その後は収益の減益とともに株価も大きく下がっていきました。

今でも同社に対して全幅の信頼を置いているかというと
そんなことはありませんが、
しかし同社に対しては今後の期待が大きいのも確かです。
ですから中国株式市場に投資し始めてこの10年近くは
同社に対しては一方ならず興味があります。
個人的にもチャンスをとらえて去年2回、
今年(2003年)1回、同社の上海陸家嘴金融貿易区開発を訪れて
企業チェックをしています。

基本的には同社は元兌換、
解放後には多くの海外投資機関家での売買、
またはファンドの中に
組み入れられる企業になっていくだろうとは思っています。

土地は国のものですが、
上物(建物)の開発の権利は同社が保持しています。
この権利は同社が顧客である企業に
今後50年権利を貸し出しています。
ですからここから投資するとして、
50年後のことはその時にならないと、どうにもなりませんので
そこまで私達が生きているかどうかが問題になります。
しかしそれは、死んだ先のことを気にして
悩んでいるようなものですから
気にする必要がないでしょう。
中国自身もそこまで考えているわけではなくて、
その時になったら考えていく、ということで
今は中国を発展させていく手法を
あらゆる選択肢の中で考え、
次につなげていくことを
模索している段階だといっていいでしょう。

そこまで考えなくとも個人投資家にとっては
今後5年、10年、15年、
どのようなメリット、デメリットがあるかが
大事になってきます。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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