第132回
製造基地が長興島に完成
上海振華港口機械は
世界最大規模のコンテナクレーン製造基地が
長興島に完成しました。(完工は今年末の予想)
長興島は上海市の西側の長江の下口にある島で、
東から西に細長く伸びている島です。
その川沿いの面に全長が3500メートルに及ぶ
コンテナクレーン製造基地を完成させました。
着工は2001年末から始まり敷地面積は100万平方メートルで、
建屋面積は24万平方メートルとなっています。
資金は親会社の上海振華港口機械(集団)
(上海振華クレーン、900947)
が10億人民元以上を出資して建設されました。
これで岸壁クレーンと鋼構造の年産能力は、
100台、20万トンとなりました。
この長興島の、全長が3500メートルの長さの工場は
世界でも最大です。
同社はここで組み立てから完成品にして運ぶことによって
より効率的な作業ができるとともに、
納入期間も従来より短くなり、コストも下がります。
今後、他の企業に比べ同社の優位性が大きくなってきます。
今現在でもこの企業は港口機械製造企業としてもトップですが、
他社との差は大きく離れていくこととなりそうです。
同社は来年度も20%の増収、増益が期待できる、と
予想しています。
金額ベースで7億米ドル(770億円)の売上が見込める、と
いっています。
ここから、今年の配当金のことについて聞いてみましたが、
配当金は純利益率の50%を予想しているとの事です。
上海振華港口機械の2002年末(7月15日発表)の
期末配当スケジュールから。
配当 - 1株0.20元
権利付最終売買日 - 7月18日
権利落ち日 - 7月21日
支払開始日 - 7月31日
去年の配当金の支払開始日は今年の7月31日でした。
ここから日本の証券会社にわたって支払いになりますので
早くても8月に入ってから個人投資家に入金されます。
中国本土B株の配当の支払は半年以上先の企業が多くあります。
早い企業で4月の企業もありますが、
基本的には6月以降の支払が多いのです。
振華港口機械の中間決算(8月26日発表)より
売上高 - 19億8713万元 (前年比+7.44%)
純利益 - 1億2407万元 (同+4.55%)
EPS - 0.2717元 (同+4.55%)
ROE - 6.28% (同+1.81%)
BPS - 4.32元 (前年末比+6.7%)
上海振華港口機械、第三四半期決算の発表(10月29日発表)
1−9月期は30%増益
・2003年1−9月期決算
売上高 - 33億331万5682人民元 (33.73%増)
純利益 - 1億8741万2595人民元 (30.37%増)
・7−9月期の売上高
前年同期比 - 13億1618万1535人民元 (112.03%増)
純利益 - 6334万1638人民元 (152.46%増)
受注量の大幅増予想で
2003年度の純利益は前年比で50%以上増加する見通しと発表。
決して派手な企業ではないのですが
地道な企業として今後も安定した業績が見込める企業です。
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