イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第122回
中国株と元高メリット

現在中国では預金は出来ませんが
中国の企業は香港、本土B株に上場していますので
中国企業の株は購入できます。
将来中国の通貨、元が兌換されることは確実です。
その時に中国の株を持っていたとしたら
中国の通貨と中国の株の関係は
どういうことになるのでしょうか。

このとき、中国の株式市場の株は
中国の通貨、元で取引されることになります。
今、中国本土B株の取引ではアメリカドルで決済されていますが
将来はA株とB株は統合され、人民元での取引になっていきます。
今中国の株を購入しておくことは
将来A株とB株が統合される前に買っておく、という事です。

このことは人民元の先物買いと同じことです。
つまり今中国株を購入しておくことで
人民元の通貨に対してヘッジしている、ということがいえます。
例えば中国本土B株の企業で50円している株があるとします。
将来人民元で取引されるようになったときにも
この企業の株価が50円だとします。
アメリカドル建てだった株価の50円と
人民元建ての取引になったときの株価は50円ですから
同じ価値です。
ですが、人民元の価値が上がり
20%きり上がった場合はどうでしょう。

50円の株の価値も20%きり上がりますから
60円の価値になります。
この時に日本の円の通貨価値が変動していなくて、
たとえばアメリカドルに対して円の通貨が100円だとします。
この時にアメリカドルに対しては100円で交換できます。
ですが中国の株は、今まで50円出して購入できていたものが
60円出さないと購入できなくなります。
これが元の切り上げになったときにおこってきます。
ですから今のうちに
中国本土の中国企業のB株かH株を購入しておくことで
元高のメリットが受けられる、と考えてもいいと思います。

香港市場の株の取引は香港ドル建てです。
では香港ドルと人民元での間での株価は
どのようになるのでしょうか。
人民元が20%きり上がったときには
香港の中国株は香港ドルで20%上昇することが考えられます。
例えば香港ドルが日本円15円のときに
中国企業の株が30円だったとすると
香港ドルでは2香港ドルで買うことができます。
香港ドルはアメリカドルとペグしていますので
日本で香港ドルで取引するときには
15円出せば1香港ドルと交換できます。
この時に中国の株は人民元が20%きり上がっていますので、
20%分株価が上昇していくことになり、
2香港ドルの株価ではなく
20%分高い2.4香港ドルになればつり合いが取れますので
株価は2.4香港ドルになります。

これはあくまでも単純な試算ですが、
このようになっていく可能性が大きいと思っています。
どちらにしても
今米ドルか香港ドルで中国株を購入しておくことは
元高メリットを受ける可能性が大きいのです。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2003年11月25日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ