第64回
シンアオ・ガス社へのインタビュー
2002年6月に香港GEMGEM市場から
同メインボードに指定替えをおこなっています。
このことはシンアオ・ガス社の地位を上げました。
同社の2001年、2002年、12月通期決算は以下の通りです。
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02.1〜12月期 |
01.1〜12月期 |
売上高(百万元) |
544.492 |
240.560 |
純利益(百万元) |
127.916 |
79.267 |
一株利益(元) |
0.180 |
0.143 |
期末一株配当(元) |
0 |
0 |
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以下は楊総裁(社長)とのインタビューとの質疑の一部です。
質問
・2002年の決算では前年比61%と高記録だったが
今後の見通しはどうか
答
・現在業績は引き続き堅調に推移しており、期待ができる。
質問
・広東省、東莞の開発プロジェクトでは立地条件のよさから
香港の大手ガス会社が参入を狙っていたが、
同社に決定した理由は?
答
・同社の社員の平均給与は月1200人民元(約18,000円)で、
まず価格競争力で勝っていた。
この点からは香港企業のコストではまず有利だった。
また、同社は天然ガス供給で、今まで10年の実績と経験があり、
技術的にも劣ってはいない、
さらに、中国政府との関係は良好で
当局とのコミュニケーション円滑であり、
政府に信頼関係があった。
質問
・資金繰りの状況はどうなっているのか
答
・現在は問題はない。
同社は顧客との契約の時、敷設工事の際に頭金として
30%を徴収しており、供給開始と同時に
60%を払い込んでもらった後、残りの10%を回収するという
方式をとっている、
このために売り上げの大部分が先に入るシステムであり、
同社に有利に働いている。
質問
・税制の変更という懸念材料があるが、
これまでは税率3%の営業税が適用されていた、
しかし、今後は13〜17%の増値税に切り替えられるため、
利益が押し下げられるのではないのか、
答
・同社は導管接続部門を子会社として分離することで
今までどおりの税率を適用される見通しだ。
法人の新設でお金がかかるが、税効果のメリットの方が大きい。
以上のような内容でした。
政府は石炭から石油・天然ガスにシフトする
エネルギー政策転換を打ち出した中国政府が、
環境汚染の少ないガスの普及を後押ししています。
同社は中国政府の西気東輸(西部のガスを東部に輸送)
プロジェクトへの参加とともに今後発展していきます。
シンアオ・ガス投資判断としては
長期的で見た場合では買いですが、
現在の株価のPER(一株利益率)は20倍を超えており、
もう株価に割安感はありませんが購入を考えてもいい企業です。
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