第32回
5年、10年先の企業の成長を考える
長期投資を行うときには
伸びていく市場であることが条件だということは分かりました。
では実際に投資をしていく時にはどのようにして
投資する企業を選んでいったらよいのでしょうか。
何を基準にして投資する企業を選んだらよいのでしょうか。
その方法として、まず第一に
投資しようとする企業が今後の5年、10年の間に
どこまで成長できるかを見極める必要があります。
1、2年では投資しようとする会社が
事業拡大のために先行投資をしていたとするなら
その間業績の伸びは見込めません。
場合によっては赤字が出るかもしれません。
第二に投資しようとする企業が
成長できる市場があるかどうかが問題になってきます。
市場とはお客様がいるかどうかということですから
いくら良い製品でもお客様のいないところでは
品物を売ろうとしても売れるはずがありません。
例えば中国の電力業界は電力需要に供給が間に合っていません。
中国の電力需要が高まるにつれ
電力需要の伸びにに追いつけず
広範粋な地域で電力供給が制限されています。
中国は今年、1〜3月期に全国31の省、市、自治区の中で
15地区に電力供給の制限をしました。
今後夏にかけて更に工業用生産活動の拡大や
家庭用エアコン等の消費電力の伸びを考慮し、
今後は家庭の消費電力を中心に供給し、
工業用電力の供給を制限する予定です。
中国は第十ヵ年計画(2001〜2005年)で経済成長率を7%とし、
電力需要の伸びを5%と想定し、発電所の開発を行ってきましたが
今年の1月から3月の消費電力の伸びは
17%強で予定を大幅に上回っています。
つまりお客様の要求している品物(電力)に
生産が追いつかない状態なのです。
このようなケースの場合は
第一の今後5年、10年の成長の伸びを判断するのが
容易にできます。
第二の成長できる市場があるかどうかですが、
後も成長が期待できます。
このように判断していくと
投資できる企業が容易に見つかってきます。
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