第31回
ヘゲモニーサイクルと投資の関係
ヘゲモニーサイクルがおきる国の経済は
長期的に成長していくという特徴があります。
この特徴から中国に対する投資を
どのように考えていけば
効率の上がる方法、投資年月を割り出せるでしょうか。
アメリカから中国に覇権が移るとしても
まだまだ先の話で今後30〜50年はかかるでしょう。
この場合は50年を投資の期間としてもいい事になります。
超長期投資で50年間の経済の流れを見ながらの
投資を考えていくことができるのです。
つまりこのよううな裏づけがあっての投資なのです。
もし、このような国でない場合には
10年から15年の経済を予測しながらの投資となります。
アメリカに対する貿易赤字は
日本を抜いて中国がトップとなりました。
これから本格的な貿易摩擦が
アメリカと中国の間で起こってきます。
ですがこれは中国の経済が
順調に成長していっている証拠でもあります。
貿易とは自国の利益を最大に引き出す場所でもあります。
その為に自国のメリットと相手国との妥協点を見出しながらの
対決の場でもあり一つの戦場でもあります。
片方の手で握手をしていても
もう片方の手には短刀を後ろに隠し持ちながらの折衝となります。
特に投資家が気をつけなければいけないのが
この折衝の真実を見抜くことです。
例えば日本のマスコミを例にあげますと
何か事件がおきると大きく騒ぎ立て
その悲惨さや視聴率の上がるような内容のところだけを
繰り返し視聴者が飽きるまで流し続けます。
ですが私たち投資家にとって一番大事なのは
その報道に隠れている真実です。
その事件の起こった裏の背景、前後策の対応、
社会的反応とその後の経過、今後の対応策、
その対応策が本当にベストなのかの判断、
そして一番大事なのがその結果です。
例えば中国がアメリカに対しての貿易赤字が
日本をぬいたということに対して、
これでアメリカが日本に対して貿易摩擦が緩やかになる、
と考えるのか
日本の国力が今後どのような立場になっていくのか、
を考えるのとでは同じ内容の記事を見たとしても
そこから引き出される問いと答えが
最終的にはぜんぜん違ってきます。
中国株に投資する場合でも
うわべだけを見て投資を考えるのと
中国本土の経済発展を予想し、現実を把握しながらの投資では
おのずと投資結果が違ってきます。
ヘゲモニーサイクルという長期の投資判断の中から
その時の記事の内容の真実を見極め
投資をしていくという投資態度が一番必要です。
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