| 第30回ヘゲモニーサイクルとは
 
 私が投資において大事だと考えていることに
 ヘゲモニーサイクルがあります。
 ヘゲモニーとは覇権のことです。
 ここでは覇権国家のことをいいます。
 覇権国家とは世界経済のトップの国のことです。
 現在はアメリカが世界経済の中心国でアメリカの通貨、
 ドルが世界の基軸通貨となっています。
 ではアメリカがいつ覇権国家になったかというと
 そう遠い過去のことではありません。
 アメリカは移民の人たちによって作られた国で
 建国から100年強しかたっていません。
 ではその前の覇権国家とはどのような国だったのでしょうか、
 大きな流れから見ると次のようになります。
 
          
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                  | ヘゲモニー サイクル
 | 覇権国 | サイクルの持続期間 |   
                  | 第一サイクル | ポルトガル | 1518年〜1608年 |   
                  | 第二サイクル | オランダ | 1609年〜1713年 |   
                  | 第三サイクル | イギリス(1) | 1714年〜1815年 |   
                  | 第四サイクル | イギリス(2) | 1816年〜1914年 |   
                  | 第五サイクル | アメリカ | 1915年〜現在に至る |  |  
 このように国の覇権国家が変わっていくことをヘゲモニーサイクルといいます。
 昔のアメリカはイギリスに対して強烈な劣等感を持っていました。
 トップの国はイギリスで
 自分たちは2番目の国民だということで
 どうしても卑下してきていたのです。
 ところが経済の伸びとともに
 アメリカ国家が覇権国家となったっときに
 自分の国に自信が出てきてイギリスに対する劣等感は消えました。
 では今後もアメリカが覇権国家を維持していけるでしょうか、今後21世紀後半にはアメリカに変わって
 中国が覇権国家になる可能性も大きいのです。
 とすると次のようなことが考えられます。
 
           
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                  | ヘゲモニー サイクル
 | 覇権国 | サイクルの持続期間 |   
                  | 第五サイクル | アメリカ | 1915年〜20??年 |  
                  | 第六サイクル | 中国 | 20??年〜? |  |  現在の発展途上国である中国の姿を見ているとそうは思えないかもしれませんが可能性は大きいでしょう。
 かつての日本も高度成長時代の終わりの1980年代には
 日本が覇権国家として
 アメリカを脅かす存在となったことがありました。
 1980年代のアメリカは不景気で国民は自信を失っていました。
 そんな時に日本のお金を集めて
 アメリカの土地を買うと
 アメリカ全土が買えてしまうという事になり
 アメリカは日本に脅威を抱いたことがありました。
 これが20年弱前にあった事実です。
 今では想像もできませんが、
 このように真実を見ていくと
 次の覇権国家が中国というのもうなずけるでしょう。
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