温泉で元気・小暮淳

温泉ライターが取材で拾った
ほっこり心が温まる湯浴み話

第56
まずは一服、お茶を飲みましょう

温泉宿に着くと、すぐに浴室へ向かう人がいます。
お待ちかねの温泉に、はやる気持ちは分かるのですが、
これは褒められた行動ではありませんね。

温泉地に来るまでに、長距離の車の運転、
もしくは電車やバスを乗り継ぐ長旅で、体が疲れています。
心拍数も上がっていることでしょう。
これから入ろうとしている温泉は、
さらに体力を消耗することになります。
1回の温泉浴で、約16カロリーを消費すると言われています。
これは、縄跳びを5分間続けた消費カロリーに値します。

旅館の客室には必ず、お茶とお菓子が用意されています。
実は、これはお客さまへの健康を気づかった、
「まずは一服して、旅装を解いて、休息してください」
という宿側の心配りなのです。
甘いお菓子は、血糖値を上げて、疲れを癒やしてくれます。
お茶は、これからの温泉浴での発汗に備えた水分補給になります。
お茶とお菓子の用意には、ちゃんと理由があるのです。

ひと息ついたら、いよいよ入浴です。
でも、ここでも注意してほしいことがあります。
空腹時や食事の直後の入浴は避けてください。
これは入浴時の発汗により体内の塩分が失われ、
胃液の分泌が減少するためです。
とくに食後の入浴は、禁物です。
血液が体の表面に集まってしまい、
内蔵への血液量が減ってしまうために
消化器官の働きが鈍くなってしまいます。
消化不良を起こす原因となります。

これは目安ですが、
入浴は食事の1時間前、または2時間後
と覚えておいてください。

そして、1日の入浴は健康な人でも2〜3回。
1回の入浴時間は、熱めのお湯で約10分、
ぬるめのお湯で約30分くらい
が適当です。
また、動脈硬化症や高血圧症、心臓病の人は、
42度以上の高温浴は避けてください。

入浴後は、水分補給を忘れずに。
できれば生ビールよりも体を冷やさないために、
温かいものか、常温のものをおすすめします。
でも、これだけは私も守れていませんので、強くは言えません。


←前回記事へ

2012年6月9日(土)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ