第350回
「突然死の危険が、花粉症の薬で」
連日のように、
コンタックやコルゲン、
ルル、パブロン鼻炎などといった
花粉症の薬のコマーシャルが、
テレビや新聞、雑誌などで
大々的に展開されております。
しかし、含まれている
成分の内容から判断すれば、
花粉症の薬というものは、
日本で市販されている医薬品の中で
もっとも強い副作用を持つ部類に入ります。
例えば、鼻粘膜の血管を収縮させて
鼻づまりを緩和する
塩酸プソイドエフェドリンや
塩酸フェニレフリンなどの成分は、
交感神経をかなり緊張させるために
動悸やめまい、不整脈、血圧上昇、不眠、
神経過敏、食欲低下などを引き起こします。
また、ベラドンナ総アルカロイド
という成分には
副交感神経を遮断する作用があるため、
粘液の分泌が抑えられて
確かに鼻水は止まってくれますが、
副作用として口渇、目の乾燥、眼圧の上昇、
食欲不振や便秘などといった症状があります。
本来、これらの成分が含まれる医薬品は、
数日間程度の使用を前提に
厚生労働省から販売を許可されているもので、
長期間に渡って服用するようなものではありません。
現在、私が危惧しているのは、
こういった気をつけなければならない
危険な副作用が
市販の花粉症の薬にあることを知らずに、
学生やスポーツ選手が薬を飲んで
体育の授業を受けたり、
頑張ってトレーニングを
続けたりしていることです。
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