虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第317回
高濃度カテキン飲料は、果たして安全か?

現在の日本では、
緑茶・煎茶・抹茶などの飲み物と
麦茶や番茶、ほうじ茶は
同じような種類の飲み物と考えられていますが、
それは極めて大きな間違いです。

緑茶・煎茶・抹茶などの飲み物は
「茶の葉」を加工して作られています。
茶の葉はカフェインを多く含み、
本来は薬として使われてきたものです。
ですから、効き目もある代わりに、
多量に摂取すると
それなりの副作用も発生します。

麦茶には、茶という文字が書いてあっても
茶の葉は一切含まれておりません。
また番茶、ほうじ茶には、
茶という文字が書いてあっても
カフェインはほとんど含まれておりません。
そのため、水のように大量に飲んでも
副作用の問題はほとんど起こりません。

現在、コンビニやドラッグストアーなどで
高濃度に「カテキン」が配合されていることを
謳い文句にしている
健康飲料が出回っておりますが、
落ち着いてよく考えれば、
それはカフェインも
高い濃度で含まれているということを
意味しているわけですから、
健康飲料どころか
不健康飲料になる恐れが十二分にあります。

ちなみに、2リットルのコーヒーを30分で飲めば、
カフェインによる
急性中毒の症状が起こるとされています。

※水やお湯よりも、
  麦茶や番茶、ほうじ茶のほうが
  なぜ飲みやすいのかといいますと、
  それは苦味があるからです。
  中医学では、苦味は
  下に下降する性質があるとされています。
  ですから、水を1リットル飲むのは難しくても、
  苦味のあるビールを1リットル飲むのは
  それほど困難な話ではありません。


◆お詫びと訂正◆

3段落目、1行目
「麦茶や番茶、ほうじ茶には、
茶という文字が書いてあっても
茶の葉は一切含まれておりません。」
と記述いたしましたが、
「麦茶には、茶という文字が書いてあっても
茶の葉は一切含まれておりません。
また番茶、ほうじ茶には、
茶という文字が書いてあっても
カフェインはほとんど含まれておりません。」

に訂正させていただきました。


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