虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第25回
あなたも、ストレス溜まってますね

もし、あなたの舌の両方の縁(ふち)の部分の色が
青紫色とか暗い紅色になっていたら、
あなたはストレスが溜まって
気の巡りが悪くなっている可能性があります。
(舌苔は白くて薄い)
・・・中医学的にいえば、「気帯」という状態です。

よくある症状は、
胸のつまったような感じ・胃がもたれた感じ・
お腹が張る・便がすっきり出ない・ガスがたまる・
イライラしやすい・気分が落ち込みやすい・
ため息が出るなどです。
また、胃腸の内容物が停滞したままになるため、
食欲不振や腹痛が起こったりすることもあります。
その場合の痛みの特徴は、
痛みが時間や精神的なことでも増減したりすること
及び痛みのある部分が一定しないことです。
中医学では、これらの症状は気が停滞していることを表わす
サインであると考えられています。

こんなときは、陳皮(ちんぴ・・・ミカンの皮)・
柴胡(さいこ)・厚朴(こうぼく)・木香(もっこう)などの
気を動かす働きのある生薬が配合された漢方薬を
主に使って治療していきます。

おすすめしたいのは、
気分がすっきりするような良い香りを持つものです。
セロリ・青じそ・パセリ・春菊・ミント・ジャスミンなどの
香野菜やハーブを上手に料理に利用しましょう。

控えたい食べ物は、
もち米で出来たもの・粘りのあるもの・
油っこいもの・消化しにくいものなどです。
理由は、粘るものとか油などは停滞する性質を持ち、
それらを取ると気の流れも停滞する
と考えられているからです。

このタイプは、ストレスを溜め込まないように
生活や仕事の工夫をすることがとても大切です。
また、体を動かすことは気を動かすことにもなりますから、
毎日少しでも体操・運動・散歩などで体を動かして
気分転換するようにしましょう。


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