第135回
移民の国の赤いスパークリング
そうそう、前回は
オーストラリアワイン専門のワインバーなのに
ワインのことを書いていませんでしたが
ここには定番で250種プラス
50〜100種のレアものワインが揃っているのだそうです。
ズラリと並ぶリストを広げれば
ボリュームゾーンは4000円台。
これはうれしい。
先日、渋谷でのライブ帰りに再び訪れてみました。
食事と一緒に飲んだのは、
今注目されているというシラーズ種の
「d'Arenberg Footbolt Shiraz 2000」。
香りに複雑味があり、
バランスのとれたおいしさです。
でもそれ以上におもしろかったのは
なんといっても
最初に飲んだスパークリングワイン
「Mount Pleasant Pinot Noir 2002」。
スパークリングなのに
白でもロゼでもなく
ピノ・ノアール100%の赤なんです。
綺麗な赤に、泡はほんのりピンク色、
香りはベリー系の
可愛くて、でも凛とした品のあるワイン。
これにはちょっと驚きでした。
オーナーであり、サービスを担当している
竹下さんによれば
移民の国・オーストラリアには
フランス、イタリア、ドイツをはじめ
いろんな国の
葡萄品種や醸造法が取り入れられているそうです。
ひとつ隣の畑では
まったく違う考え方で葡萄を栽培し
全然タイプの違うワインを造っていたりする、
そういう多様性がおもしろいのだとか。
また日照時間が安定しているため
果実味が豊かで
若いワインでもおいしく愉しめます。
竹下さん曰く
「長期熟成させなくても、すぐ飲めておいしい。
だから結局、コストパフォーマンスもいいんですよ」
オーストラリアというお国柄のせいか
私には、なんとなく
カラッと陽気でまっすぐで、おおらかなワイン
という印象。
友達になったら
落ち込んでるとき元気づけてくれそうなタイプです。
ちなみにこの店は
2階がテーブル席で、1階はカウンターのみ。
アラカルト一皿とワインでバーとしても利用できるし
女のひとりごはんも大丈夫です。
■Arossa(アロッサ)
東京都渋谷区松濤1-26-22 TEL 03-3469-0125
URL http://www.arossa.com/
|