今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第112回
大衆投資時代の手前

株式市場ができたばかりとか、これから出来るとか
後続の国はまだ続こうとしています。
ベトナムの株式市場は始まったばかりです。
ラオスは中国の協力を得て
証券取引所の開設を検討していることはかって述べました。
カンボジアは2010年までに証券取引所を開設する計画のようです。
東南アジアでの証券市場において1年の変化は大きいものです。

20年も前、
1980年代は、台湾・タイ・フィリピン・インドネシアなどは
まだ上場企業数が1桁2桁から3桁になろうとする時代でした。
フィリピンなどは今も二百数十社あまり。
今も各国は上場企業を増やそうと知恵を絞っています。

歴史の浅い株式市場で
共通すると思われる特徴について少しお話しましょう。
為替変動があることや外国人への制限があること、
政策・規則がよく変わること以外に
知っておくとよいことを述べてみます。

1.多くの国では売買の主役は
  大衆投資家というよりは企業オーナーなどの
  一部の有力な個人と短期投資家です。

2.1980年代後半から各市場には外国人投資家が急増し、
  その動向が株価変動に多くの影響を与えます。

3.国の産業構造により、業種別の時価総額に隔たりがあります。

4.特定の株式に取引が集中する傾向があります。
  売買上位の10社程度で
  全取引の数割を占めることも多くあります。

5.値動きが激しいことは覚悟しなければなりません。

6.流動性の低い銘柄が多くあります。

7.会計の透明性は国によって異なります。 

株主構成や値動き、流動性に低さに関しては
数十年前の日本での店頭株取引のようなものでしょうか。
冒険心を持ったお金でないと困ったことになりかねません。
しかし、だからこそ日本の証券市場史から学び
応用できることもあるはずです。
証券会社と政府がどのように証券市場を発展させていくか、
大衆投資家の時代へ向けて投資信託や年金が
どういう働きを持つかなど興味深いことは多くあります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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