第97回
アジア調査徒然話:企業のホームページ
外国企業のホームページを調べていると
思わず笑ってしまうようなおもしろいこともあります。
通常、アジアの企業のホームページは
現地の言葉以外に英語版も作ってある場合が多いのですが
最近ではたまに
日本語版のホームページも見かけるようになりました。
あるとき興味を持って日本語版を見てみると、
本来は「パスワードを忘れましたか?」
と書くべきところで
「パスワードを忘れたか」
とぶっきらぼうに書いてあり驚いたことがありました。
食品メーカーのホームページでは
「ラーメンの定義」と書くべきところを
「ラーメンの正義」となっていて不思議と感心して
読んでしまったこともあります。
これはおそらくパソコンで自動翻訳したものを
そのまま掲示するためと思われます。
どこの国へ行っても「日本語は難しい」と言われますし
ホームページの翻訳は結構高い値段を請求されます。
そこで自動翻訳の後での日本語の出来る方のチェックなしで
ホームページをアップロードしてしまうのでしょう。
私はこういうホームページを見かけると
記載されている日本語が変である旨をメールで連絡し、
場合によっては多少のお手伝いまでしてしまうのですが
実はこの過程で大きな収穫があります。
私が指摘して、すぐ行動に移す企業と
動きの遅いところがあります。
トップ画面のメニューには「JAPANESE」と入れておいて
画面を作らずに1年以上も放置している企業もあります。
こちらがなんらかの指摘をしたときの
先方のウェブ担当者の態度は
企業の姿勢の全てを現すものではないのでしょうが
投資をするうえではたいへん参考になります。
また、企業に質問のEメールを出したときの
返事が来るまでの時間や返事の内容も同じように
参考になります。
ひとつふたつ、実際に例を見ていただきたいのですが
企業の体面もあることですので差し控えます。
今は情報伝達手段の変わる過渡期なのでしょうが
変革期にはいろいろ面白いことがあります。
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