第96回
投資方針を作る
アジア株の投資で安全性を重んじるという考え方は一見奇妙です。
株式投資は当然リスクがあります。
外国株、とりわけアジア株となればなおさら危険に見えます。
しかし、
損を出そうと思って投資をするわけではありませんし
考えれば世の中は全てリスクとリターンで成り立っています。
就職や結婚、生命保険などはその最たる賭けで、普通は
リスクが少なく有利であると思われる行動をとっているはずです。
安全と思って講じた安全策がうまくいかないことも多くあります。
ここ数年を見ても、多くの人が安全な投資場所と見た
米国・欧州・日本などの株式市場では
芳しいリターンを上げることはできませんでした。
これからはアジアの成長企業への投資が
リスクに比してリターンが高いと考えるのであれば、
後は安全性と成長性が高い組み合わせを
考えるということになります。
適当に投資をすればよいように見えますが
自分が間違った判断や場当たり的な行動をしないように
「自分の投資方針」を明確にすると安心です。
例を挙げれば下記のようなことです。
・資金の配分
(資産の何割を投資するか・ひとつの国に何%まで)
・投資国の選択
(成長性・安全性)
・業種の選択
(成長性・安全性)
・企業の選択
(何社まで・ひとつの企業にいくら投資するか)
(売上高の増加・真似されないか・PER・PBR・ROA・借金など)
・売買基準
(売買の分散・売る基準)
本当に優れた投資家であれば、
もっともリターンの期待できる数社に投資を集中し、
フリーハンドで行動することができるのでしょうが、
いつ、自分がのぼせ上がって
おかしなことをしでかさないともしれないと
考える人にはルールを作ることは有効です。
世の中には例外というものはありますので、
80〜90%%の資産は投資方針を守って運用し、
残りの10〜20%は
方針を外してでも多少の冒険をするような
運用が楽しくてよいのではないかと思います。
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