第93回
アンバランスにチャンスあり
イノベーション(技術革新)や国際的な枠組みの変化などで
それまでの社会と新しいものに不都合が起こったとき
それまでの経済の仕組みは古ぼけたものになってしまいます。
そこで必然的に不均衡(アンバランス)を
修正する動きが起こり、やがて経済の仕組みは均衡していきます。
レスター・C・サロー氏が書かれた
「富のピラミッド」という本にこんな言葉があります。
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「大きな不均衡がある部分で事業を進め、
投資を進める機会を見出した者が大金持ちになる」
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世界を見ますと、
不均衡は多く発見できます。
国際経済への中国の登場と発展、日本の財政赤字の増大、
日本の規制緩和による社会のきしみなど。
変わりゆく現実と社会の古い仕組みが不均衡を生む原因です。
こういうアンバランスは、
旧勢力が懸命に支えることにより長期間続く場合もありますが、
数年や数十年とカメラがズームアウトするように見ていけば
やはり変化があるのが普通です。
このような不均衡を発見し、ビジネスや投資をしていけば
先行者としての利益を得ることが可能と思えます。
身近な例では、
フィナンシャル・タイムズ紙のステファン氏(シンガポール)
の2003年9月5日の記事を見ると、
中国は2002年に世界の鉄鉱石の28%を消費し
20%のアルミナを消費しています。
クァンタムファンドを運用していたジム・ロジャース氏は
「21世紀は中国の時代となるだろう。
よい成果を上げるには中国が必要なものや
必要になるであろうものを買うのが一番よい方法だ」
と述べたことやニッケルやアルミナなどの国際商品価格が
上がっていることを紹介しています。
不均衡に気づくことや結果を予測すること、
人が気づかない世の中のアンバランスを見つけることは
投資をする上では大切なことのように思います。
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