中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3349回
■プレゼン初心者さんからのQ(質問):スピーチの技術について
(30代 男性)

Q先生、いつも為になる情報をありがとうございます。

私は何度かQ先生の講演に足を運んでおりますが、
毎回先生のスピーチ能力には驚かされます。
声のトーンから、次の言葉への間など、
とても聞きやすく、また時折、
冗談も交えて面白く聞かせて頂いております。

ズバリお伺いいたしますが、
上手なスピーチをするコツはどこにあるのでしょうか。

長年、壇上に立たれた百戦錬磨の先生に
「経験です」と言われてしまえば、
それまでですが、
政治家などを見ておりますと、
数十年も議員をやってきたのに、
メモ無しではまともに喋れない人が多く目立ちます。
ぜひ秘訣をご教授ください。

どうぞ宜しくお願いいたします。


■QさんからのA(答え)

私は一番多かった時は
2日に一ぺん講演をしました。
1年で180回くらいの講演です。
講演料も沢山もらいましたけど、
私の一番得意とする所は、
途中で人に立たれないということです。

どうしてかと言いますと、聞いている人が何を考えて、
どういうことに興味を持っているか
いつも私の頭の中にあって、それに合わせて
自分の話を進めて行くというテクニックを
自然に身に付けたからだと思っております。
私は原稿を持って講演したことは一ぺんもありません。
今日どんなお客さんで、
どんな話をするかということを考えながら話を始めます。
始めの10分くらいは馬鹿話です。
例えば、私が株で損した話をしてそれでお客さんが
ワーッと笑ったら、今日は博打打ちが多いな、
だから博打の話をしようということになります。
反対に誰も笑わなかったら、
今日は株なんか分からない人が多いらしい、
子供の教育の話でもしようかと
すぐ話題を変えちゃうんです。

取材者の方がビックリして、
演壇の所に紙を持ってきて
「先生今日はこのタイトルですけど」
と言われたこともあります。
いつも聞いている人が
どういうことに関心を持っているか、
そこに合わせる形で話を持っていきますので、
聴衆者を退屈させることはありません。





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2011年11月1日(火)

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