中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3261回
■宝貝さんからのQ(質問):中国の水事業について

Q先生こんにちは。

中国水務(855)の段会長は以前
「汚水処理は政府の仕事」とコメントしたようで、
実際、中国水務は汚水処理・水力発電事業よりも
水道事業に集中する方向にあるようです。
一方、北控水務(371)は、
汚水処理での売上・利益が多く、
海水淡水化事業にも乗り出しているようです。

素人考えなのですが、水道事業は市と契約して、
一旦、導水管を接続すれば
(水道料金も値上げの方向にあるようですので)、
ライバルに割り込まれることなく、
売上が確保できる堅実な業務だと認識しています。

一方、汚水処理業務は
中国の水不足・環境問題が深刻さを増す中、
喫緊の待ったなしの仕事に思えます。

併せて海水淡水化事業はうまくいけば、
将来の大化けが期待できるのではないかと思えます。
従って、両銘柄は水関連と言えども、
業務内容とその方向性に大きな違いがあり、
そのあたりが、今後の株価の変化にも
現れてくるのではないかと思えるのです。

両社の業務内容から見た、
Q先生のお考えをご教授頂ければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

水が不足するというのは今世界中の問題ですけど、
私は50年前に栗田工業という会社が
初めて大阪で二部上場に出てきた時に訪ねていって
工場を見せて下さいといったら、
栗田さんに、
「うちは何もないですよ。
水が水槽の中に入れてあるだけですから」
と言われたことがあります。
それが大産業になったのですから、
同じことが、工業の発達している中国に起ると思って
間違いないでしょう。

その中でどの会社が
どういう仕事をやってうまくいくかは、
それぞれの会社のこれまでの経緯もあれば、
これから先のトップの人の考え方にも左右されますから、
その目でご覧になって下さい。

あなたの場合は
株で儲けようと思っているだけのことですから、
そんなに神経質になって考える必要はありません。
会社によって得意とする仕事が違いますので、
業績の伸びと株式市場における人気を
尺度にされたらいかがですか。





←前回記事へ

2011年8月5日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ