第2919回 ■パイナップルツリーさんからのQ(質問):日本の自動車産業
先生のコラムを拝読し、 日本国の勢いが既に下り坂に向かっており、 もう今後しばらくは元気を取り戻すことはなさそうだと 理解したのですが、 自分の生活にはそれがどんな形で現れてくるのか 不安に感じています。
少し前まで景気の良かった自動車産業は やはり今後ますます海外拠点に力を入れて 国内工場ではレイオフしたり、 事業規模を縮小したりするのでしょうか? そういう動きは今後何年間の間に出てくるとお考えでしょうか?
■QさんからのA(答え)
経済はやはり時代によって盛んになっていくところもあれば、 その逆のところもあるわけで 日本は陽が落ちる方向にいると考えていいと思います。
クルマ一つを例に取っても、 国内で作って他所に売りに行った時代と反対に 今は日産自動車だってタイで作って日本に売り込む時代ですから、 何も日本に固執することはありません。 タイの方が良ければ、タイで仕事をすればいいんです。 明治時代だったら 薩摩だとか土佐だとかいった意識が残っていましたが、 今はアメリカに行っても 鹿児島県人会とか、高知県人会を口にする人はありません。 そのうちにあなたはどこの出身ですからと聞かれれば、 私は日本の出身ですと答える時代になると思います。 ですから日本を中心にして物を考えたりしないことです。 どこで仕事をやるのが自分にとって一番有利かと考える方向に 自分の頭を切り替える必要があります。
2010年8月28日(土)