中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2794回
■Q先生の一ファンさんからのQ(質問):歴史に学ぶとすれば

Q先生、お変わりありませんか。
質問にお答え下されば幸甚です。

現代の日本、日本人の思想を理解するには、
応仁の乱以後の歴史を振り返り、学べば、
ほぼ間違いが無いという意見があります。
中国の近現代から将来の中国、
中国人の思想、思惑などを理解するのに役立つと先生が共感され、
推薦される書籍があると思いますが、
先生の著書以外で、これはと思われているものがありましたら、
お教えください。
中国では
この時代以後から現代にまで続いている民衆感覚、思想が
以前の時代と変化したという事件や
王朝の交代などは無かったのでしょうか。


■QさんからのA(答え)

私に対する質問の中に応仁の乱まで出てきたのでは中々大変です。
中国人と付き合って仕事をするチャンスが増えたと思いますけど、
私の見方では中国人の思想は基本的に中国の古典と関係があります。
大抵の人は孔子というのが頭にあるわけですけども、
孔子の物の考え方に対して批判的な考え方に荘子があります。
孔子と荘子とそしてもう1つ、
最もヨーロッパ的な考え方に近いものとして韓非子があります。
この3つを繰り返し読むくらいによく研究すれば、
大体中国人の物の考えた方がわかると思います。

そして王朝は、ある期間たつと必ず変わってきました。
王朝が変わるということは
今までの既存のものに対して反対者が出てくるわけですから、
既存の勢力にとっては危険思想なんですね。
清朝時代の危険思想は孫文だったし、
孫文から蒋介石まで来たけれども、
その彼らにとっての危険思想は共産党ということです。
私に言わせると中国ではその時代の危険思想は
次の時代の指導理論になっています。
ですから、中国を研究する場合にその時の考え方だけではなくて、
それに反対する考え方も学ぶ必要があります。


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2010年4月25日(日)

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