中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2723回
■ちょと聞いたあ?さんからのQ(質問):
 中国の水事業、日本企業の可能性

中国の水ビジネスについて、ご質問いたします。
Q先生の先を見る力に感心し、
毎日、このサイトにアクセスしている愛読者です。

環境問題、特に水不足が
中国の一大テーマであるとお聞きしています。
Q先生が水問題につき、書かれた時、
私はすぐに東レや旭化成の膜技術を思い浮かべて、
四季報なんぞを見てしまいましたが、
先生はそれは一大事業にはならないと指摘されました。

理由は、「単なる部品事業であって、
大きな売上になる事業ではないので、
水道自体を運営する会社に注目するべき」と説明されました。
シンガポール人のオリビア・ラム氏が経営するハイフラックスが
中国国内や北アフリカで水処理施設を運営し、
事業が軌道に乗ってきたそうですが、
日本の会社がなぜ、
中国国内でそのような事業を立ち上げられないのでしょうか?
当然、役所の壁は日本と同様に高く難しくて、
中国系アジア人なら何とか、壁を突破できるのでしょうか?
先生のお好きな言葉の一つ「人能弘道、非道弘人也」でしょうか?
ご教示ください。


■QさんからのA(答え)

今中国でも水の問題がだんだん大きくなってきております。
この問題は中東の砂漠地域に住んでいる人にももちろんあります。
またシンガポールのように
水を隣りのマレーシアから供給してもらっているところでも
大きな問題です。

水処理については日本人は早くから色々研究していて
それなりの成果もあるんですけど、
自分たちの国でやることにこだわって
よその国で実際に使ってもらうようになる努力が遅れているのです。
たまたまシンガポールの女性が先端を切ったのですが、
そこの会社でも日本の技術を幾つか使っておりますけども、
コストとして占めているパーセンテージは
精々10%か20%ぐらいだとききました。
ですから現地に踏み込んで水処理の会社がやるところまで
踏みこんでいないんですね。
最近、三菱商事や日揮や荏原が
この分野に乗り込むことが新聞で報道されていましたが。


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2010年2月13日(土)

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