第2716回
■ＱマニアさんからのＱ（質問）：見せ方・書き方・演じ方

いつも先生のサイトや著作で勉強させて頂いております。

唐突ですが、モノの見せ方について、教えて下さい。
日々銘柄を分析し、市場の動きを追っていると、
世の中確かなものはほとんどなく、
ただ確かであると信じ込むことで
物事が成り立つケースが非常に多い、と気づきました。
ならば、モノを信じ込ませるような文章の書き方、
演説の仕方、身振り手振りがあるのではないのでしょうか。
プラスになる見せ方、書き方、演じ方について、
何かアドバイスをいただければ幸いです。

■ＱさんからのＡ（答え）

私は好奇心の旺盛な人だと自分でも思っていますが、
人も同じように好奇心を持っていると考えています。
但し、好奇心は人によって必らずしも同じではありませんので、
スピーチをする前に今日集まった人は
どんな好奇心を持っているかを知る必要があります。

ですから講演や挨拶をする時、
書いてきた原稿を読んだりする人がありますけど、
私は原稿を用意して話をしたことは一回もありません。
初めにどんな考え方の人が集まっているかを知るために、
試しに株の失敗談なんかをやって、お客さんがワッと笑ったら、
ああ今日はバクチ打ちが多いなあと思って、その方面の話をするし、
ポーッとして反応が薄かったら、
今日は子どもの教育の話でもしようか、
という具合に変えちゃうんです。
ですからいつも相手の関心に合わせて
話を進めるということになります。
そんなことのできる人はそんなに多くはありません。
また一日二日で出来るようになるものではありません。
自分自身もいつも成長するように心がける必要がありますし、
人に教えるだけの内容を持つ努力をする必要もあります。
それにきいている人に信用される必要もありますので、
一朝一夕にできることではありません。