中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2322回
府中ドラゴンさんからのQ(質問):台湾人の親日感について

邱先生のコラムをいつも楽しく拝読させて頂いております。
また年会費との思いで、実務手帳も購入させて頂きました。

台湾を旅するといつも思うのですが、
台湾の人はとても親日的だと思うのです。
この気持ちは20年前も今も変わりません。
日本が経済的に強かった80年代後半ならいざ知らず、
国力の落ちた今現在も商売人はもちろん、
一般の老若男女もとても親切で、
こちらが日本人と分かると
何とか日本語で会話をしてくれようとする人に多く出会います。
初対面なのに自宅に招かれ、
食事や宿泊の世話になったこともあります。

その都度、思うことが
「どうしてこんなに良くしてくれるのだろう。
日本ってそんなに魅力的な国なのかなあ」という気持ちです。
台湾では他のアジア諸国では感じられない
日本人に対するプラスαの好意を感じます。
同じ植民地支配を受けながら韓国とは違い台湾はとても親日的です。
その背景の一端を邱先生に伺えれば幸いと存じます。
今後もご健勝・ご健筆をお祈り申し上げます。


■QさんからのA(答え)

おっしゃるように、
台湾に行ったら台北の人が親日的なのにビックリします。
台湾は50年間日本に統治されて、
普通は植民地の人は本国の人に対して、当然いい感情を持ちません。
台湾の人も、殊にインテリはそういう面が強いんですけど、
たまたま戦後蒋介石の政府になったら、
植民地時代よりもっと悪い政治が続いたので、
その反動で日本に好意を持つ人がふえたんです。

私が30何年前に、初めて日本の人を連れて台湾に帰った時に、
一緒に行った人にタクシーの運転手が
「天皇陛下はお元気ですか」と聞かれたので
とてもビックリしたそうです。
今も台湾の人は日本に好意を持っていますけど、
日本人は好意を持たれると、
あなたのように素直にそれを受け取るよりも
バカにする人の方が多いんです。
ですから台湾との縁は切って、
大陸との縁を繋ぐというのを実際にやったわけで、
その後遺症が今もまだ残っているということじゃないでしょうか。
でも旅行するなら台湾の方が気持ちがいいですから、
どうぞまた行って下さい。


←前回記事へ

2009年1月8日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ