中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2226回
なまこさんからのQ(質問):出版界の今後

毎日拝見しています。
ご見識に敬服しています。

現在、環境問題の雑誌を編集しています。
団塊の世代が去りつつあり、市町村合併で自治体数が減り、
購読者も広告も激減し、まさに倒れる寸前です。
企画次第といわれますが、
最近の出版界を見ると未来はないような気になります。
出版界の今後をどうご覧になりますか。


■QさんからのA(答え)

あなたも出版の話ですけど、
私は出版業界と一番関わりのあるところで働いてきたし、
本だって450冊も出版しております。

でもこの50年間のあいだ親しくしていた本屋さんで、
今日まだ元気なのは一軒もありません。
会社の方はかろうじて生きていても、
編集者の方が年をとったりおっぽり出されて、
それでも活字中毒ですから、
まだその辺をウロウロしているというのが現状です。

でも活字でないと頭の中に残らないということもあるんです。
また一ぺんテレビで見ても、
翌日また新聞で見ないと気のすまない人もたくさんいますから、
全くなくなるわけではないでしょう。
でも仕事にはなりませんので、
自分はつくる側よりも見る側に回った方が
いらいらしないですみます。
そうでなければ、
私も出版屋のオヤジぐらいはやっているでしょうね。


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2008年10月4日(土)

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