中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2081回
雪風さんからのQ(質問):事業計画・撤退のルール

いつぞや先生の全集について質問させていただいた、
大学で教員をしている者です。
私は、ませた小学生の頃から
先生の作品を折に触れて拝見してきたせいか、
皆さんのような投資家としての先生よりも、
現代の社会を捉える「社会思想家」としての先生に興味を持ち、
日々HPを拝見しております。
お見受けするに、先生は旺盛なる好奇心を原動力に
「常に今を切り取る」ことに
腐心しておられるように感じております。
HP等の先生の来し方の記載を拝見しても、
常に今を切り取って来られた人生であるようにも拝察しております。

そこで、質問ですが、投資は勿論、事業を展望なさる際も
「今現在の必要性と可能性」を軸に
考慮をしておられることと存じます。
その際に、事業の計画や目標は
どの程度煮詰める方針でおられるのでしょうか。
また、事業の撤退ルールはどのように定めておられるのでしょうか。

先生のように今を感じ取るタイプの方が、
急速な状況の変化もあり得る事業において、
それらを事前にどのように織り込まれて計画しておられるかに
興味深さを感じております。
どうぞお差し支え無い範囲でご教示いただけますれば、
自らの指針の一つとさせていただきたいと考えております。
いつもありがとうございます。
衷心より感謝申し上げます。


■QさんからのA(答え)

私を社会思想家として
評価してくれる人はあまりありませんけど、
私自身は自分のことを思想家と思っております。
物の考え方、どういう角度から世の中を見るかというのは、
私の普段から心がけていることで、
その応用の一つが、それをお金に変えることです。
ですから私は社会思想のデパートだと思っていますけど、
金銭関係のケースだけよく売れている、
とお考えいただいたらわかりやすいと思います。

普通の事業家だったら、
会社をどうやって大きくして大きなお金にするかを考えますが、
私の場合は、自分の考え方を事業化した場合
それが正しかったかどうかということに興味があるだけなので、
実際にそう大金持ちでもないし、
またお金を目的として世の中を生きているわけでもありません。
お金儲けは同じことの繰り返えしですけど、
すぐに飽きて一回一回違うことをやりますので、
スリルがある代わりに、しょっちゅう失敗もしております。
その部分が社会思想家のテストということでしょうか。


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2008年5月12日(月)

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