中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1750回
おお鍬形さんからのQ(質問):上海の流通業界

先生こんにちは。
4月30日TVでヤオハンの和田夫妻を拝見しました。
結構お元気そうなんで安心いたしました。
ヤオハンの経営が頓挫するまで、和田氏にちょっぴり夢を託し、
ヤオハンデパートや香港の持ち株会社の株を買ったりしたことも
今は昔(結局紙切れになりましたが)。
別に恨みは毛頭ございません。

考察団の合間をみて
タクシーでネクステージへ足を伸ばしましたこともあります。
あれから随分と月日が経ち、
日本からも沢山の企業が中国へ進出していますが、
とりわけ上海の流通業界の趨勢はどのような按配か
ご指南願います。


■QさんからのA(答え)

ヤオハンの和田さんが中国に進出したのは
間違いではありませんでした。
ただ、人材とお金の両面でついて行けないほどスピードが早くて、
私も心配して何回もアドバイスしたんですけど、
私の言うことに耳を傾けた時はもう遅かったんです。
私はいまもほとんど毎月上海ヤオハンの前を通りますけど、
いまは中国の第一百貨を支配する財団がオーナーになって、
その傘下でかなり違った形の経営に変わっております。

中国も本格的な消費経済になったので
流通業の隆盛はこれからはじまると見ております。
そういう中で
いま一番着実に駒を進めている日本のデパートは伊勢丹です。
イトーヨーカ堂も早くから中国進出をしてそれなりに成功し、
いまはセブンイレブンも新しい展開をしています。
しかしその一方で中国人は商売の民ですから
日本人が敵わない所もたくさんありまして、
流通業界は猛烈な競争の最中に置かれております。
したがって株式投資の対象としては
あまりお金の儲からない商売の一つ
とお考え頂いた方がいいと思います。


←前回記事へ

2007年6月16日(土)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ