中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1697回
クマさんからのQ(質問):経済と政治の関係

はじめまして。この二年ほどの読者です。
早速ながら先生のご意見を伺いたいのですが。

経済と政治の関係ですが、
それらは常にダイナミックなものと思います。
経済が一番嫌うのは政治の混乱です。
そういう観点で先生は中国やインドについて、
安心なさっておいでなのでしょうか?
中国が近々混乱するという意味ではありません。
ビジネスマンまた投資家の心構えとして
逃げる時は一目散という緊張感を常にお持ちなのでしょうか?

先生の半生を拝聞いたしますと、
私など平和ボケの人生を送ってきた者には想像できないのです。


■QさんからのA(答え)

この前インドに行きましたら、
案内をしてくれたガイドさんが
「インドで一番悪いのは政治家で、
二番目に悪いのは警察で、三番目に悪いのはガイドです」
と自分で言って、みんなを笑わせておりました。

どこの国でも政治家というのはそういう見られ方をするようです。
日本は政治家の汚職に対しては割合に厳しいところですから、
汚職といっても知れていて、
大抵は政治資金がないために
無理をしているというのが多いようです。
しかしよその国に行くと、汚職はもっとずっと性質が悪いようです。

最近の日本を見ていると、世襲制が復活しまして、
誰それの息子が何の大臣になったという話ばかりです。
親の事業を息子が継いでも上手くは行かないことが多い世の中に、
政治家だけに世襲が多いということは
当選するだけなら政治はやさしい商売の一つである
と考えてよろしいと思います。
見てもおわかりのように
お医者さん、学者さん、歌舞伎の役者さんいずれも世襲制です。
恐らく当分は先へ進むより、
足踏みか、後すざりの時代が続くのでしょうね。


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2007年4月24日(火)

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