第1696回
■職人さんからのQ(質問):日本の伝統工芸について
邱永漢先生
バブル時の殿様経営から、今もなお壊滅に向かっている
輪島塗等の日本の伝統工芸について質問です。
日本の伝統工芸品は、工夫の無いマーケッティングはさて置き、
絶滅させるには惜しいものも多くあります。
日本の伝統工芸品を盛り上げるアイデアとして、
セカンドラインの開発と、
それを総合したセレクトショップの展開というのは、
理に適っているでしょうか?
輪島塗などは、工程が何十もあり、
それを丁寧に職人技によって仕上げていく事で
高品質な味のある作品に仕上がりますが、
それが値段を吊り上げ、納期までの時間も読めないような、
扱いにくい商品となっております。
セカンドラインとして、工程を大幅に割愛し、若いデザイナーを登用し、
流通も今のような硬直的でないものを廉価で作る事ができれば、
広い層に指示されるものができるのでは無いか?
と考えております。
伝統工芸の職人も、
プライドよりは売れるものを作る事を考える時期に来ていると思い、
以前に比べ、色々と聞く耳を持つのではないかとも考えております。
大変恐れ入りますが、行動を伴っていない机上の空論でありまして、
自分の考えに誤りが無いかのご指摘を先に受けたく
投稿いたしました。
ご意見をどうぞお願いいたします。
|