中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1688回
だいきちさんからのQ(質問):現在の日本での不動産投資

いつも楽しく拝読させていただいています。
日本の全国平均地価が16年ぶりにプラスに転じたとのことで、
書棚にあった「不動産が一番」を
ひさしぶりに再読してみました。
先生のご慧眼には、いつもながら驚きを禁じえませんが、
これから人口の縮小局面を迎える日本での不動産投資において、
当時から変化した部分はあるとお考えでしょうか?

もちろん、人とお金の集まるところ、
という大前提は変わらないと思いますが、
今後の地価動向は上げ下げのサイクルが
短くなっていくように思います。
いかがでしょうか?


■QさんからのA(答え)

不動産が今後も財産の中で重要な位置を占めることは、
別に変わりはないと思います。
しかし、その時代時代によって
不動産に対する需要や、物の見方が変わりますので、
同じ不動産で大儲けをする時代もあれば、
大損をする時代もあります。
リスクを避けたいと思えば、
上げ下げの影響をあまりうけない投資の仕方を
やるよりほかないと思います。
しかし、値上がりを中心として考えるなら、
経済の成長しているところの不動産を買うべきで、
日本のようなニッチもサッチもいかない、
動かないところの不動産投資は
不動産会社にまかせた方がいいんじゃないかと思います。

私も年をとった時のことを考えて、
かなりの資産を不動産で持っております。
自分が年をとったら不動産に養ってもらおうと思ったんです。
ところが実際に年をとってみると、不動産も年をとるんですね。
建物も古くなるし、やれパイプが腐った、やれ天井も雨漏りをする、
といったようなことが次々と起って、
もう一ぺん建て直せということが起ります。
すると、もう一ぺん借金から出直さなければならないので、
うっかり不動産を持ったら、
こちらが身動きならなくなるのが不動産だと思うようになりました。

不動産投資だってあまりのめり込まないで
ほどほどに留めておいた方がいいなあ、といまの私は思っています。


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2007年4月15日(日)

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