中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1665回
TuyenさんからのQ(質問):今の新興国と昔の日本

中国株やアジア新興経済国の動向に興味を持っている妻に促されて、
この正月から拝読しております。
勤務先企業の(やや遅まきながらの)海外進出に伴い、
この数年、ベトナム、中国での暮らしが中心となっております。
特にベトナム時代には、若い方々の目が輝いていて、
こちらまで「がんばろう」という気持ちにさせられたものです。

私の父はいま60代ですが、
彼がかつて20代、30代を過ごした時代は、
バリバリ働いていたと伝え聞いています。
社会全体がこのように活力みなぎる雰囲気だったのかと
ハノイの街角で勝手に想像し、
ありし日の父の姿をそこに思い描いて、
ひとり感慨にふけったこともございます。
実際、往時の日本と今の新興国と比較して、
人々の雰囲気はやはり似ていたのでしょうか。
それとも何か違ってはいたのでしょうか。


■QさんからのA(答え)

戦後の日本はメシも食えないところから
止むを得ずみんなで工業の方向へすすんできました。
工業の発展するプロセスでは
世の中に大きな変化が起こりましたので、
私の青年時代にはいままでにない色々なチャンスが飛び出してきて、
眠っていたような目が突然生き生きと輝いていたものです。

それが30年も続いて日本は今日のような豊かな国になりましたが、
それに慣れてしまうと今度は逆に目がトロンとして
電車に乗っていても眠っているような人が多くなってしまいました。
ならばみんなの尻を叩いてもう一度目を覚ましてもらうよりも、
みんなの目が輝いているところへ行って仕事をやった方が
個人としてはやりやすいんじゃないでしょうか。

あなたは現実にその中で仕事をしているわけですから、
両方見比べて、どちらを選ぶか、決断のできる立場にいると思います。


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2007年3月23日(金)

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