中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1532回
TAKAHASHIさんからのQ(質問):中国の革命リスク

邱 永漢様、はじめまして。
日頃から貴殿の書籍を通して、
知識、思考方法を勉強させていただいております。
この場をお借りして深謝申し上げます。

本日は"革命"についてお伺いしたく存じます。
中国は古代より王朝ができては革命が起き、
新しい王朝ができるということを繰り返してきたようです。
邱様が日頃からおっしゃるように、
重税に苦しむ臣民達が餓死直前まで追い込まれて起こす
最後の手段が武力革命を起こすことだと理解しております。
それでは今日の中国において、こうした革命リスクを
邱様はどのように見ておられるでしょうか。

今日までの環境を見て、私の感覚数字では、
あと10年(2015年位まで)は
国際沙汰になるような革命は起きにくいだろう
と考えている次第です。
それ以降はまたその時に考えようと思っています。


■QさんからのA(答え)

おっしゃっていることは中国の易姓革命のことだと思います。
易姓というのは姓が変わるということで、
天下を取る人の選手交替ということです。
でも革命はそれほど簡単なことではありません。
時代によっても違うし、人によっても天下の取り方は違います。
それがこの10年の間にどうやって起るかなんて
私に聞いても答えようがありません。

たとえばいまに中国政府がひっくり返るぞ
といったような議論が日本にはたくさんありますけど、
私の見る限りでは
中国の人たちはいままでの歴史の中で
いまが一番いい時代だと考えているようです。
暴動が起っているのも、
メシが食えなくなったから暴動を起こしているのではなくて、
昔は暴動を起こしたら皆殺しになったんですけど、
いまは暴動を起こせば不満を北京に知ってもらうことができて、
上にいる奴のクビを切ってもらえる
と思っているからです。
つまり民主化の過程で新しく起っている社会現象の一つです。
したがって、政府がひっくり返ると考えるよりも、
政府がいまの時代にふさわしい方向に変わりつつある、
と見ております。


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2006年11月10日(金)

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