中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1518回
セレブモーさんからのQ(質問):広州トヨタの注入先

先生の御著書は30年前からずっと拝読しております。
さて私は2004年2月に「広州トヨタ」が出来た時
この会社はデンウェイ汽車(203)に注入されるものとばかり思って
デンウェイ汽車に集中投資してしまいました。
ところが今年1月にパソコンを買ったので
自分でいろいろ調べてみましたところ
その可能性は低いということを知りました。

しかし、デンウェイ汽車の親会社である広州汽車にとって
当面のライバルである東風汽車(489)には
プジョーシトロエン、日産、ホンダ3社との合弁会社が
すべて注入されておりますので
親会車の広州汽車は対抗上
デンウェイ汽車に「広州トヨタ」を注入するのではないかと
一婁の希望を持っています。
この件に対して先生はどう思われますか?


■QさんからのA(答え)

今の中国は経済が発展すると共に、
みんなが車が欲しい自分の家が欲しい
と考える時代に突入しております。
不動産の建設をやっている会社も、
自動車の製造をやっている会社も、
ものすごい勢いで、会社そのものが大きくなっております。

それが株式投資の対象としていいんだと思うのは、
極めて短絡的な発想でありまして、
皆がワッと集まるところは皆が競争するところですから、
どれが先頭になってどれがドン尻になるかというのは、
まだ勝負がつかない限り、
泥仕合が続くと考えた方がいいんです。
そこへ自分が一緒に泥をかぶりに行くのは、
あんまり頭のいい方法ではないと思います。
私も幾つも自動車の株を買いましたけど、
一つも儲かった会社には出会っておりません。

もし同じ自動車の分野なら、
ポンコツ車が毎年600万台も700万台も出来てきますから、
車の修理をする方にまわったほうが勝負が早い
と言って奨めたことがあります。
もちろん自動車の修理の会社にだけ
こだわっているわけではありません。
中国の経済がこれから発展していくプロセスで、
確実にお金が儲かる会社は何かを勉強する場合、
自動車メーカーにだけこだわらないことが大切です。


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2006年10月27日(金)

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