中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1416回
アジア電力さんからのQ(質問):黄砂の影響

Q先生、こんにちは。
テレビで北京市の黄砂の様子をみて、驚きました。
今年は特に多かったようですね。
何十万トンもの砂が降ってくるなんて、恐ろしいことです。

その番組では、砂漠化の原因のひとつであるとして、
内モンゴルの自由な放牧を制限していると報道されていましたが、
オルドスカシミアの業績にも
影響がでると考えておくべきでしょうか。


■QさんからのA(答え)

黄砂とカシミアの会社はあまり関係はございません。
大体ゴビ砂漠と言いますけど、
あれは砂だけのところじゃなくて、
潅木がいっぱい生えている砂地をゴビと言うんです。
私も実際に現地に行って見るまで分からなかったんですけども、
そういう砂と潅木とがあって、
そして草がチョロチョロとしか生えていない所に育ってるのが
カシミアの羊なんです。

同じ羊でも、オランダあたりに育ってる羊は丸々太って、
毛もいっぱい生えています。
もう一方は何もないところで、
死に物狂いになって草を漁って食べている。
そこから出てきた毛が、
オランダやオーストラリアの羊よりもずっと上等の毛なんです。
ですから砂漠の黄砂くらいのことで
大きな影響を受けるものではありません。

いまは誰でもカシミアのセーターを着たがりますから、
中国が豊かになったら、需要はもっと増えます。
ですから世界中のカシミアを40%も押さえている、
オルドスは非常に強い立場になると見ていいと思うんです。
それがそれほどうまくいっていないのは、
製品デザインが悪いからです。
田舎臭くて、タダでくれてもいらないと言う物が多く、
あれを直さないと、といつも思っているところです。

またオルドスカシミアは石炭発電に手を出して
多角化をやっておりますけど、
それがまだちゃんと軌道に乗ってないことも理由の一つです。
それでも前年度よりは、配当も少しは多いですから、
長く持ってる会社の一つだと思って、今も持続しております。


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2006年7月17日(月)

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