第1204回 ■不思議ニッポンさんからのQ(質問):日本の外交について
邱 先生 こんにちは。 いま北朝鮮と日本でむずかしい話をしています。 日本側から『核』・『拉致』・『過去の清算』3個の問題を それぞれ分けて論議しようと提案しています。
なぜわざわざ日本側からこのようなことを申し入れ、 あたかも先方はそれを受諾するために 協議しようなんてことになるのでしょうか。 誰が考えても『拉致』の部門の話は さきに進まないのは目に見えてるのに、 これが日本の外交というものなのでしょうか。
■QさんからのA(答え)
北朝鮮の問題はそう簡単には片付きませんね。 発想の次元が違うと思うんです。 みんなと同じ次元で交渉する場合は 正義感とか人道といったものに対して、 同じ考え方をもっていることが前提になります。 いまの北朝鮮の場合は、 自分たちの政権をどうやって存続させるかを中心として、 そのためならどんなことでも、どんな無理難題でも、 あるいは人道に反することでも平気で提案したり、 それに反することを承知で拒否したりしますから、 大変難しいのです。
この問題は日本の問題でもありますけど、 韓国の方がもっと大変です。 ただ韓国の場合は同胞の間のことですから、 発想の出発点も自ずから日本と違うでしょうが。 そういう中で日本人としてはイライラするでしょうけど、 そう簡単にこうすればうまく行くという名案はなさそうです。 かと言って武力で片付けることも 世論の反対もありますから、そううまくは行きません。 結局あなたも日本の国民も 当分イライラを続けることは避けられそうもありません。