■QさんからのA(答え)
鰻の商売を私が手伝ったことがございます。
日本の鰻が高くなって
それを半分の期間で育てることのできる台湾で養鰻をして、
日本に運ぶというのをやりたいから、
と言う人が私の所を訪ねてまいりまして、
1年間に15億円分ぐらい鰻を日本に送ったことがあります。
その頃は生きた鰻を日本に運ぶという仕事だったんですけど、
急速冷凍すればいいようになりました。
日本では鰻の職人を一人雇うのに30万円かかりますが
台湾だったら小学校5、6年生の子供にアルバイトさせたら、
見事にこなしてくれたので、商売のやり方が一変したのです。
ついで、白焼きにしてから運んだ方がいいということになり、
今ではほとんどが中国大陸の沿岸地域で養殖したものを
味つけまでして運んでいます。
ならば中国人も好んで食べるかというと
日本と中国では料理の仕方が全然違いますから、
中国には日本のような蒲焼はございません。
日本に来た人に食べさせると
美味しい美味しいといって食べてはくれますけど、
鰻屋さんが中国へ行ってやったら商売になるか
ということになりますと話はまた別です。
鰻そのものを食べる人が少ない上に、
日本風の蒲焼に馴染んでいないので
中国で鰻屋さんをやるんだったら
やっぱり日本人をお客にすることになります。
まだ鰻専門で店をひらいている人を見たことがありません。
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