第902回
■鉄舟さんからのＱ（質問）：大学院か就職か

はじめまして、私は就職活動中の大学三年生です。
小さいころから父の影響で、株というものに触れて育ち、
就職活動も、投資信託を中心に証券にしぼってしてきました。
就職後は、多くの企業調査をし将来の礎にしたいと・・・

しかし、そこで大きな問題にぶつかりました。
それは、投信信託のような会社は、
大卒ではほとんど採用していないということです。
ほぼすべてが院卒だそうです。
今まで、学校の勉強などろくにせず、
アルバイトばかりしてきました。
そして、そのほとんどは株式投資にあててきました。
たいした成績も上げられていない投資経験だけで、
就職しようとしていた自分が甘かったと思います。
しかし真剣に悩んでいます。

人生ですから、
何が吉で何が凶であるか現状ではわかりようがありませんし、
「そのようなことは自分で決めること」
と先生には一蹴されそうですが、
このまま就職活動を続けるべきか、院に進学進学すべきか、
先生のアドバイスをお聞かせ頂ければ幸いに思います。

最後になりましたが、先生がおっしゃるように、
私は40歳までに個人投資家として、
あるいはファンドマネージャーとして独立したいと考えています。
遅まきながら、中国投資をしようと、口座を開いたところです。
お金がないので投資はまだですが。

■ＱさんからのＡ（答え）

株が好きだから株の会社に勤めようと考えるのは間違いです。
株が好きなら株で金儲けをする立場に
自分をおくのがいいでしょう。
証券会社で働いている人は、
人が株で儲けるのを手伝う人であって
自分が株で金儲けをする人ではありません。

一番株に近い所にいるということは、
波打ち際にいて海を見ているようなもので、
一番目につくのが、ドーッと寄りよせてくる波の高い低いです。
海で一番大切なものは潮流で、それがどこへ流れていって、
魚はどこにいるかということじゃないでしょうか。
証券会社で働いているということは、
魚をとるのに一番遠い所にいるということです。
いつも私は
「株をやる人は絶対証券会社の人の言うことを聞くな」
と言っていますが、あなたも株で一財産つくりたかったら、
証券会社に務めたりしてはいけません。

証券会社で働いている人は
サラリーマンであり、
サラリーマンは間違いなく生きることが大切ですから、
冒険のできる立場にはおりません。
したがって、本当に株が好きだったら、
証券会社に務めたり投資信託に務めたりするのは
おやめになった方がいいと思います。
証券会社に入れてもらえないことは
あなたがツイているということなんです。