第833回
■関羽
さんからのQ(質問):同じ不動産会社でも…

邱先生のコラムで中国の不動産市況が上向きになってきており、
その恩恵をもっとも受けるのが上場している不動産会社、
特に不動産の値上がりの激しい
上海に投資している不動産会社だと言うことでした。

今年6月ごろにそのコラムを読んで
湯臣を購入して順調に値上がりしています。
ただ、同時に購入した陸家嘴は
政府系の会社で土地の確保、開発許可等で
上海で一番有利な立場にあるように思えますが、
値下がりが続いています。

この差はいったい何が原因なのでしょうか?
上海市場全体が下げているで、つられて下げているのか、
陸家嘴自体、なにか構造的な問題点を抱えているのでしょうか?


■QさんからのA(答え)

私が不動産株がいいんじゃないか、
と去年あたりから言っているんですけども、
それを見て不動産株をお買いになった人は
なかなか上がらないで、一体どうなっているんだ、
とまるで私がその株価を動かしているかのように
文句を言ってくる人もいます。
私もはたから見ていることにおいては
皆さんと同じであります。
ただ、私はみなさんより少し早く気が付く方なので、
「この次は中国経済が発展のプロセスに入るから、
 不動産が上がる時期に来ています。」
と言ったまでのことです。

過去10年間、中国の不動産は
散々な目に遭ってまいりましたので、
香港の不動産会社で中国で大きな投資をした会社で
一社もうまく行った会社はないんです。
普通だったら夜逃げしますけど、
香港の不動産会社は資力がありますから頑張りまして、
買った土地もそのまま持っております。
一頃はそれこそ一株香港ドルで20ドルぐらいしていた株が
1ドルぐらいまで下がっても潰れなかっただけでも
もっけの幸いです。
それがやっと芽を出して2ドル3ドルに戻ったところです。

おっしゃる湯臣(トムソン)は
1ヶ月くらい前に社長さんが死にました。
この社長さんは私が株価の動きを見ている限りでは
60%も会社の株を持っておりまして、
株価にいささか関心の多すぎた人なので、
社長さんが死んだら逆に
株がワッ上がるということが起っております。
それはどういうことかといいますと、
この1年間に不動産が倍になった上海で
一番たくさんの土地を持ち、
またいま40階建てのビルを3軒、
川のそばの一番いい所に建てていますけど、
全部完売になっていますし、
ゴルフ場のそばにある住宅も
ほとんど少し前の倍の値段にハネあがっていますので、
業績はかなりいいようです。

その割には株価が上がらなかったのは、
社長さんの考え方に左右されていたと思いますが、
その社長さんが死ぬと相続の問題もあるし、
株をどこかに売るとすれば高値の方がいいでしょうから、
あまり遠くない将来に
いい配当をする可能性があると私は見ております。

そういう見方をする人が上海にはたくさんいるわけですから、
ここの所ジリジリ株価が上がっています。
これはなにも湯臣1社だけの問題ではありません。
中国で大きな不動産投資をやっている
主として香港の有名な会社がウミを出し切って、
これから利益を出す所へ来ているということですから、
少々時間がかかるかも知れませんが、
いま中国に吹いている風は不動産に有利な方向に吹いています。


←前回記事へ 2004年12月10日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ