■QさんからのA(答え)
実際に日本の国が高度成長から低成長、
そしてデフレという段階に入っていくずっと前の時点では、
私はデフレから経済を救うためには、
政府が大量にお札を印刷するだろうし、
それを更に加速度化することによって、
銀行のピンチを助けることになったら、
インフレになるんじゃないかと書いたことがあります。
したがって、
皆がソンすることはあるけど、経済がパンクすることはない
だろうと見ておりました。
しかし実際にデフレの社会に入っていくと、
お札を幾らたくさん印刷しても、
皆が使わないでしまいこんでしまいますから無いのと同じなんです。
そういうことが続いている間に
生産をする集団はどんどん生産性をあげますから
例えば電気冷蔵庫が欲しいと言ったら、
たちまち欲しいという人の十倍くらいは出来ちゃうんですね。
そういうようなことが全ての工業生産物に起こるから、
最終消費財のインフレは起こらないで、デフレが続くのです。
そんな中でインフレが起こるとすれば
不足するものがあれば、その分野でインフレが起こります。
今の場合は原料ですから、
すでに石油が高くなったり石炭が高くなったり、
アルミでも鉄でもセメントでも原料が高くなる、
ということが起こっています。
だから原料の中に高くなるものが出てきてますけど、
最終消費は上がらないということが当分続くでしょう。
こうした見方を変えるような新しい兆しが出てきたら、
私も考え方を変えますけど、
今見ている限りでは、これから起こることは、
製品安の原料高ということです。
商売をやってる人がピンチになって頭を抱える、
という場面の方が先なんです。
早手まわしにそれがすぐにもインフレに続くと考える人たちは
大抵、お金儲けとはあまり関係の無い人たちです。
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